2014年4月19日土曜日

インスタント無煙炭焼き窯の配達に果樹園へ

クラウドファンディングでご支援いただた方の一人、林さんへインスタント無煙炭焼き窯をお届けにいってきました。長岡で近いので直接お持ちしました。

聞いていた話では、「河川敷の倒れそうで危険な巨木をたくさん切った」という話でしたが、その多くは薪にして人にくれてほとんど残っていませんでした。

しかし林さんは桃の果樹農家で、こういう剪定材がたくさん出てくるので、これを安全に処理して炭にしたいというのが本当の目的だったそうです。

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ドラム缶の中へ剪定材をいれ、飛び出た部分は剪定鋏でカット。

ほとんど生だったので火付きは悪かったですが、火がついて30分ほどで炭化しました。

炭化はしたものの、ほとんど隙間だらけなので、できた炭の量は「あぁ…」というくらい少ない。そこで、また材料を投入しました。

このやり方をすると、燃焼するガスの流れが妨げられて無煙にはならないのですが、超強力な火力の中に材料を投入するので、生材でもいけるのではないかと思っています。こういうことを何度か繰り返せば、この大量の剪定材も活用できるのではないかと思っています。

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正直なところ、果樹園の方々に完全に自信を持って紹介できる剪定材の処理方法や炭焼きのやり方は今のところありません。どの方法もいい面もあれば、デメリットもあります。

このインスタント無煙炭焼き窯でもドラム缶が小さいために、入る量が限定されています。また、知り合いの果樹園の方が自分が使うために作ったかなり出来のいい移動式の簡易炭焼き窯も、使い勝手はいいものの、販売するとなると値段が50万円近くになってしまいます。あと炭焼きの方法としては、穴を掘って野焼きのような方法でもできるのですが、できる環境が限定されてしまいます。

この果樹園のある場所は車どおりの多い道路が近くにあるので、とおりすがりの人が煙や炎を見ると通報するので、安全に気をつけていても消防署がきて、野焼きは禁止されているので30万円以上の罰金を払った人がいると聞きました。

思い切り大きくて、使い方も簡単で、安全で、炎を閉じ込めておけて、販売価格が15万円から20万円くらいの炭焼き窯を作りたい。そうすればもっと果樹園の人たちのお役に立てると思います。

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桃の木というのは初めて見ました。あの甘くておいしい桃はこういう木から実がついていくのですね。今年は寒いので1週間ほど遅れて、もうすぐ満開になるのでこの木の下で花見をするそうです。うらやましい。

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河川敷なので、川側の風景はこんな感じです。草が生えたり木の葉がでてくるとジャングルっぽくなるのでしょう。

昔、信濃川はしょっちゅう氾濫し、堤防ができる前は幅も広く、毎年流れる場所が違っていたようです。長岡も今は平地のところが栄えていますが、昔はどこが川だかわからないくらい沼地で、戦前の写真とか見ると長岡駅の裏あたりでも船で田植えをしているのを見たことがあります。

どうしてあんな不便で雪深い中山間地域に人が住みはじめたのか、縄文遺跡が山側からばかりでてくるのはどうしてかと考えるとやはり平地は昔は人が住む場所ではなかったんだろうなと思いました。

インスタント無煙炭焼き窯が完成し、発送致しました。

インスタント無煙炭焼き窯がオーテックさんから出来上がってきましたので、移動して笛木熔接工業さんへ焼付けの耐熱塗装のお願いをしました。

私もこの地域で自も分でものづくりに関わってはじめて実感したのですが、分業化がかなり発達していて、自社でできないところをいろんなところに頼んでものを仕上げていくとか、知恵を出し合って作っていくことができるとはじめて実感しました。

笛木熔接工業の社長もこれだけいろんな業種の技術を集積してきた地域はほかにはないため、これは受け継いでいかなければならないということを言っていました。

そしてその笛木熔接工業さんから塗装してもらった完成品がこちら。黒が美しい…

チャコールブラックスのロゴを入れたいくらいです。

完成してすぐに、クラウドファンディングで支援いただいた方々へのありがとう対価のインスタント無煙炭焼き窯またはそのアタッチメントを発送しました。近くの方には直接お持ちするのでもうしばらくお待ちください。炭やお米ももうすぐです。

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そしてその笛木熔接工業さんから塗装してもらった完成品がこちら。黒が美しい…

チャコールブラックスのロゴを入れたいくらいです。

完成してすぐに、クラウドファンディングで支援いただいた方々へのありがとう対価のインスタント無煙炭焼き窯またはそのアタッチメントを発送しました。近くの方には直接お持ちするのでもうしばらくお待ちください。炭やお米ももうすぐです。

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中はこんな感じになっています。長い煙突をつけることで、この丸い穴から大量の2次空気が窯の中に入り、煙を燃焼させていて、その熱で熱分解を進めていきます。