2010年10月31日日曜日

小川農園でTLUDストーブを使った調理。ロケットストーブも作る。

TLUDストーブの試作品を使って、小川農園で野外調理をしてきました。

オイル缶に、クラムチャウダーの缶詰の煙突をつけただけの構造では安定して鍋を置くことができません。

そこで、底をくりぬいたオイル缶で周りを囲い、網を載せれば立派な調理コンロになる。


ちなみに、この上に載っている鍋は、先週3日間で21食のラーメンを食べるほど思考錯誤を重ねた自作ラーメン作りのとき、大きめの鍋が必要で購入したものです。

それがここでも役に立ち、今日もトマトソースを作るのに使いました。大活躍です。



しかし問題が...

取っ手の部分がプラスチック製で、このTLUDストーブの火力がかなり強いため、燃えてとけてしまうのではないかと恐れました。

せっかく買った新品の鍋が数回の使用でボロボロになるのか...


だから、火力の調整です。

火力の調整は、オイル缶の下の脇に、空気穴が開いていて、そこに土をかぶせて閉じると「弱火」。土をどかして、空気がよく入るようにすると「強火」です。

しかも、空気を絞ってもすぐに火力が変化するわけではなく、やや時間差があっての変化です。

こういうのは、リモコンを押せばテレビが入り、エアコンが入り、電子レンジやガスコンロや電気調理器などに慣れてしまった我々現代人にはめんどくさく、忘れかけている感覚です。

炭焼きでも、すぐに変化がおきないからといって何か対処をしてしまうと、失敗してしまったり、何かアクションをしてもすぐに変化が起きないで不安になることがあります。

自然を相手にするときは、何事もゆっくりと見守ることが大切です。

本来、人間や人間社会も自然の一部であるので、こういう変化を見守ることができなくなり、すぐに処置をしないと気がすまなくなっていることは、決していいこととは言えないように感じます。

でもめんどくさいことは確かなので、工夫の余地はある。

ただ、野外での料理はめんどくささが面白い。


新品の鍋を守るために、微妙な火力調整をしながらも、確実にペンネは調理されていきます。

言い忘れましたが、今回のメニューは「アラビアータ」。


調理開始前に、スーパーで食材を買いにいったときに、最初に見つけたペンネが

「わすか3分で完成!スーパーペンネ!」

みたいなやつで、ちょっと小粒な大きさだったので、それは買わず、普通のやつを買いました。


調理開始前に、ペンネのゆで時間を確認すると、なんと13分!13分間、火力を調整したり、燃料を足したりと、なかなか気を使う13分間でした。



さらに事件は起こる。

ゆでたペンネは、思っていたよりも大きく膨らみ、かなりの量に。

そこで、買ってきたソースを入れると全然足らない!塩も持ってくるのを忘れていたので、ゆでるときに塩も入れることができなかった!


右が小川さん、左が小川さんのお姉さん。

かなり薄味になってしまったので、漬物でアラビアータを流し込む。こんな経験は初めてだ。


調理後に残った炭。

この日、運ばれてきた堆肥があまににも臭かったので、堆肥の中に入れた。

ちなみに、先日もって行った炭ですでに土作りをしていて、土と臭い堆肥とEM菌と炭を混ぜたら、まったく匂いがしなくなり、土の酸性とかアルカリ性の度合いも、理想的な数値になっていて驚いたらしい。


食後はいろいろと研究してみた。

これは、前の記事で紹介したミニTLUDストーブ第2弾で、お湯を沸かすことを想定して組んでみた。

サバの味噌煮の缶詰は安定しないので、鍋やヤカンを乗せるにはリスクがありすぎる。

そこで、くりぬいたオイル缶を回りで囲んで網を載せると、理想的な調理台に。

ひとりかふたり分ラーメンを作ったり、コーヒーを入れたりなどは、これで十分。



その辺に火鉢が転がっていたので、炭火もつけてみる。かなり長時間燃えた。



そして、ロケットストーブも作ってみた。

「ゴォォォォ~」

と音を出して煙突から火を噴出して燃える。

割り箸数本分くらいの枝を燃やしただけなのに、異常なほどの炎が噴出してきた。

しかし、真っ黒な煙が噴出してきたので、近所迷惑になるので、水をかけてやめた。

えんとつがふるいもので、タールが中のえんとつの周り1センチほどの周囲にたまっていたので、それが燃えて異常な炎と黒い煙がでてきたのだろう。

でも構造的にはオッケイだし、ロケットストーブ特有のゴォォォ~という音や火力も成功。炭焼き小屋にも導入しようと思う。

ミニTLUDストーブ試作パート2の実験

先日、山の中でやったミニTLUDストーブのパート1は、原理的には成功でしたが、サイズが小さいため、十分な火力と燃焼時間を得られなかったので、パート2を試作しました。

この試作のために、たくさんの缶詰を買って、保存容器に入れて冷蔵庫及び冷凍庫に入れてあったので、今日から食べています。



実験は、炭を粉にするために、越後炭焼きの会の中澤さんのところへ行ったので、そこでしてきました。

下がコーヒー缶で、上がトマト缶です。

コーヒーは毎日飲んでいますし、上の部分はトマト缶です。普通のトマト缶の2.5倍くらい入った業務用のトマト缶です。

このほかに、普通の大きさのトマト缶2個分も冷凍してあったので、今日は大量のトマトソースを作りました。

上出来だったので、このソースを使ってここ数日間は、いろいろな料理をしていくことになるのだと思います。

煙や、脇から漏れる炎は、缶の塗装が燃えているからでているようです。


上部を、小さめのサバの味噌煮の缶で絞ると、炎がさらに強く吹き出してきました。

どうやら、上の部分を絞ると、煙突の吸い込みがよくなるようです。

土の炭焼き窯も、煙突は、下の底の部分は広いのですが、上に行くにつれて、絞られています。

次のブログで紹介する「ロケットストーブ」も、ほぼ伝統的な日本の炭焼き窯と構造は同じです。伝統的な土窯が何百年も前に開発されて、その効率の良さには驚きます。

ちなみに、このサバの味噌煮の缶詰は、今日の夕食でした。ご馳走さまでした。


サバの味噌煮缶を外すと、やっぱり炎の出方がものたりなくなります。

中は完全に炭になって、炭火が起きていますが、少量過ぎるので、この火だけでは調理はできません。

やっぱり、熱分解してガス化している間に噴出する炎を効率よく使ったほうがいいと思いました。


炎が出にくくなったら、枝や木くず、ペレットなどを足して入れるとまた炎がでてきますし、終了するなら、缶をひっくりかえすと、このように炭になっています。

ほんの少量の一握りの炭ですが、これでコーヒーを1杯入れて、そのたびに炭ができて、それを自然に帰すことによって、地球の土壌が少し良くなります。

また、この燃焼方法だと、材料にした木材の炭素が炭として残るので、二酸化炭素をほとんど出さないので、温暖化を防ぐことにもなります。


これがミニTLUDストーブ試作パート2の3部品です。

2010年10月28日木曜日

自作ラーメン報告

3日間の嵐のような自作ラーメン作りブームで食べたラーメンは20食だった。

市販のラーメンで一玉が少ない上、あれこれ試して食べていたものだからこんな記録的な数字を作ってしまった。

昨日仕込んだスープは、野菜の甘みが目だつような感じだったので、しょうゆラーメンにしてもおいしいと思わなく、逆転の発想で味噌ラーメンにしたら、芸術的な味だった。

味噌ラーメンのタレの作り方はコチラのサイトを参考にさせてもらった。

http://soup-noodle.com/item/misotare.html


この味噌ダレをつかって、下記のような調理方法で作ってみた。

1.すりおろした玉ねぎとひとつかみの豚ひき肉を炒める。

2.その中にスープを投入。

3.スープが沸騰しかけてきたら、味噌ダレを投入。

4.その中にもやしを投入。

5.ひと煮立ちしたら、ゆでた麺にかけて完成。


まあ、スープを作るときにひき肉や野菜を炒めているので、市販の味噌スープをつかってもおいしくなるだろう。

この点、味噌ラーメンはスープの味をごまかせるような気がする。

問題はしょうゆラーメンだ...これはシンプル過ぎてごまかしがきかない。理想のしょうゆラーメンの味は、さっぱりして深い味わいなんだけど、ちょっととがったところがあるような。

でもとにかく、市販のスープも、化学調味料も使わずにおいしい味噌ラーメンはできた。これに竹炭を加えて、ブラック味噌ラーメンとしてレシピを作ろうと思う。


いい加減、ラーメンを食べることに飽きてきて、ご飯やサラダ、果物が食べたいと思う。明日からはそうなると思う。

しかし、まだやっていないことがいくつかある。

そのうちのひとつが、「圧力鍋」。鶏がらや豚骨などの骨系は、ちょっとやそっとの煮込みではダシが出てこないことがわかった。

多分、使うとしても手羽先程度だと思うけど、圧力鍋だと10分くらいでトロトロになると聞いてから夢にも出てきてしまう。

幸い、僕は圧力鍋を持っていない。かなり高額なので、このためだけに買うことはないだろう...なんて思っている。

しかし、明日は天気によっては燕に行くかもしれないので、帰りに金物のアウトレットストアである「ストックバスターズ」で、かなり安くなった圧力鍋を買ってしまうかもしれないと不安に思っている。


ちなみに、「タモリ流インスタントラーメンのおいしい作り方」なるものを検索時に見つけたので紹介します。

これは、スープに全部粉モノのダシの素を使っていて、オレ的な「おいしいラーメン」とは対極をなすものだからオレがつくることはないだろう。

粉系のダシの素は、感覚的に気持ち悪いというのがあるけど、それ以上に、味が表面的でうすっぺらい感じがするから。

だけど、要するにこういう数々のダシの味を、自分好みのバランスで取り出すことができたらかなりおいしくなるんだろうなという基本は感じ取ることができた。

<材料>
インスタントラーメン、ネギ、メンマ、チャーシュー、ネギ油、昆布だし、ほんだし、鶏がらスープの素、中華スープの素、醤油

<作り方>
1. ネギを輪切りにする
2. ベーススープを作るため、お湯に鶏がらスープの素、昆布だしの素、ほんだし、中華スープの素を入れる。量はすべて目分量で大丈夫
3. チャーシューを輪切りにする
4. 味付けスープを作るため、器にネギ油と醤油を入れる
5. 先ほど切った輪切りネギを入れる
6. 別の鍋で麺をゆで、ゆで上がった麺を湯切りし、味付けスープの器に入れる
7. 麺を器に入れベーススープを注ぎ、メンマ チャーシューを入れ完成

今年は猛暑のため米の収量も減

今日のローカルニュースで、今年の米は、猛暑のため、味もいまいちだったらしいが、収量も少なかったらしい。

作況指数というのがあって、平年の収量を100とすると、今年は97だったそう。

猛暑のために、稲穂が減少したということで、収量は平年だったか去年の-1.5%だったという。


そんな中で、竹炭を使ってくれた小浦方さんの田んぼでは、化学肥料も堆肥もまったくやっていないにもかかわらず、平年の2.5倍も収穫ができた。

平年が1反あたり4俵と少なすぎたのだけど、今年は1反から10俵もとれるのは、化学肥料をつかったとしても、1反あたり7~8俵で、さらに今年は収量が少ないらしいのですごい効果だと思う。

自分との約束

今日は雨が降っていましたが、山へ材料を切りに行ってきました。

前回の炭を焼いてから、だいぶ時間がたってしまったことと、あまりにキツイ(技術がないため)炭焼きの仕事にビビッてしまっていたこと、それと今週は雨が降っていてさらに行きたくない気持ちでいっぱいでした。

山の近くまで車で行って、あまりにイヤなのでUターンして逃げて戻ってきたこともありました。

会社勤めしているときでも、こんなに仕事に行くのがイヤだと思ったことはありません。


昨日も雨が降っていました。

昨日の朝は、毎朝毎晩開いている自己管理用のオリジナル手帳の「今日やること」の項目に、

・TLUDストーブの実験

・竹を1本でも切る

と書き込みました。


イヤな思い出があるわけではないのですが、本当に竹林に近づけなかったので、


「1本でも切ったら、オレの勝ちだ!」

とハードルをめちゃめちゃ下げました。


TLUDの実験は午前中で終わり、いよいよ竹林に行かなければならないのですが、この後に及んで逃げ腰で、炭焼き窯のメンテナンスをしてみたり、小屋の周りの雨対策に穴を掘ってみたり、それはそれで大事な仕事ですが、材料を切らないことには炭は焼けません。


午後2時半。

意を決して、炭焼き小屋の中で、ひとりHakaを踊る。

Hakaとは、ラグビーのニュージーランド代表のオールブラックスが試合前に踊る戦いの踊り。





Hakaを終えると、ダッシュして軽トラに飛び乗り、3キロほど離れた竹林に向かう。


竹林についたら、ノコギリとナタを持って、竹林にダッシュで突撃し、竹を1本切り倒してきた。

オレの勝ちだ。


と、ほんの小さなことだけど、昨日は自分への約束を果たせた。


そして、今日。

今日も朝から雨が降っていて、とても山になんか行きたくない。


しかし、昨日までのオレではない。昨日、自分との約束を果たし、竹を1本切ってきた。


今日は朝か竹林に向かい、途中、何度か引き返そうとしたけど、なんとかたどりつき、半日で1窯ちょっとの竹を切ってきた。

恐れていたほど竹は硬くなく、スイスイと切れる。枝もナタでゴボウを切りとばすようになめらかに切れる。

一体何を恐れることがあっただろうかと思う。何事もやり始めてみるとたいしたことないことが多い。

2010年10月27日水曜日

今日の仕込み

今日も懲りずにラーメンスープを作っている。

今までに作ったのも、おいしいことはおいしいけど、なんだかうどんのダシのような味で、ラーメンとしてはちょっと物足りない。

うどんのダシというよりも、かも南蛮そばとかのタレに煮ている。

多分、肉系のコラーゲンとか脂が不足しているからだろうと思い、コラーゲン鍋の材料にもなっている手羽先を買い求めにいったら、鶏がらが売っていたので、使ってみた。

あと、豚の脂も。

ただいまの仕込みは下記の通りです。

【Aグループ】

・煮干 ひとつかみ
・しいたけの干物 2個
・こんぶ ひとつかみ
・干しえび ひとつかみ

を、1リットルの水に浸しておく。

【Bグループ】

・鶏がら(手羽先を買いに行ったらなくて、代わりに鶏がらがあった) 1パック
・豚バラブロックの脂の部分をきりとったやつ
・にんじん 1本
・たまねぎ 1個
・しょうが 1個
・にんにく 1房

肉系を1回ゆでてから、その他の材料と一緒にグツグツ煮る。


BグループにAグループを足して、かつお節をふたつかみくらい投入する。


これをグツグツと8時間煮る。


なんてことはしない。超簡単に作るのが条件のひとつだからだ。

夕食を食べた後、片付けをしながら1時間くらいはテレビを見て、お茶を飲んでなどリラックスタイムだと思うので、その時間だけ煮る。

そして、朝飯を食べているときも火をかけて、最後に食べる前の夕食時にまた火をかける。

煮干は後で取り出すかもしれない。

日本でも手に入るTLUD風のストーブ

TLUD型のストーブを、アウトドアメーカーが出したら面白いんじゃないのか!?

と思っていましたが、すでにいくつかのメーカーから出ていました。

身近なところでいえば、燕にあるアウトドアメーカーのユニフレームさん。

ユニフレーム ネイチャーストーブ




商品紹介

http://uside.net/nature/


折りたたみ式で持ち運びも簡単です。

評判もかなりいい。火遊びがやめられなくなるようです。

ユニフレーム(UNIFLAME) ネイチャーストーブL 683057ユニフレーム(UNIFLAME) ネイチャーストーブL 683057

UNIFLAME(ユニフレーム)
売り上げランキング : 2583

Amazonで詳しく見る
by G-Tools



しかし、厳密にいえば、これはTLUDストーブではない。

TLUDでは、上から火をつけていくのに大して、こちらは、下から火をつけていく。

また、TLUDでは、筒の上部に二次空気孔があり、そこで煙を燃焼させる。そして、使った後には、炭が出てくる。


まあ、アウトドアでコーヒーを入れたり、ラーメン食べたりした人が炭を出してお持ち帰りするとは考えにくいので、アウトドアとしてはこれでいいのだと思う。

下記の「アウトドアベース・犬山」というキャンプ場が運営するUSID.NETというネットショップで、海外からの輸入も含めて、いろいろなストーブが販売されている。

http://uside.net/stove/

TLUDと言えそうなのは、この中で
ブッシュバディストーブと、
ウッドガスストーブのようです。

ブッシュバディストーブは、今日、試作したミニTLUDストーブと構造は全く同じ。

ウッドガスストーブは、下にファンがついていて、これで強制的に空気を送り込んで火力を調整できる。こういうタイプもアメリカのNGOなどが、発展途上国で作って支援しているようだ。


ミニTLUDストーブ

ミニTLUDストーブの試作品を作ってテストしてみた。

空き缶を4つ使っている。

・普通のトマト缶などのサイズ x 2個: インナーとナベ置きとして。

・パイナップルの缶(トマト缶よりちょっと大きい) x 1個: アウター缶

・業務用よりちょっと小さめのトマト缶(酒のやまやに売っている: フタとして。

失敗作も含め、パイナップルや他の果物の缶詰を1日に何回も食べるようになった。また、トマト缶の中身を保存容器にあけて、缶だけ使っているので、大量のトマトの水煮で、トマトソースを作らなければならない。


これが完成直後の写真。

一番外側のフタの缶のシールがはがれずに、見苦しい格好となる。


火をつけてみる。

小さい缶で火力があまり大きくならないため、特に火のつき始めが弱く、本当に乾いた材料しか燃えてくれない。

最近はずっと雨が降っているので、乾いた材料を探すのに苦労した。


火がついてきたら、ナベ置きのついているフタを取り付ける。


これが煙突の役割も果たしてくれているようで、火が縦に上ってくる。

本当に木の中のガスだけが燃えているようで、缶の中の材料そのものに炎がついているわけではない。燃えてはいるが、「熱分解」をしていて、炭になっていく。炭になる過程で、分解されて蒸発しているガスに火がついて燃えているのだ。


火力がかなり強くなった。バーベキューもできるぞ!

と、この辺で、ナベなどの調理道具を持ってきていない準備の悪さを後悔した。



やってはいけないと思いながらも、神聖なヒシャクを鍋代わりにしてお湯を沸かしてみた。

しかし、残念ながら本当に少量の材料だったので、アッという間に、ガスが出尽くして、出がらしになった。一応、材料の枝とかは、炭火となっているが、ほんの少量なので調理できるほどの火力でもない。


缶をひっくり返して材料を取り出してみた。

ガスが出尽くしているので、炎を上げてもえることはない。炭火になっている。


水をかけて消火。入れた材料の形のまま、炭になっている。


けっこういい炭になってる。

この窯を考えた人はすごい。

TLUDストーブの実験でできた炭は、窯の近くの枯れかけた桜の木の周りにまいている。桜の木が復活しますように。


感想:

缶が小さすぎて、3分しか火が持たない。これじゃあ、コーヒーもカップラーメンも作れない。

しかし、構造的には大成功。

通常、焚き火などは、下から火をつけて、上の材料に火をつけていくが、このストーブは逆。

上から火をつけると、その火の真下から熱分解されてガスが上昇し、炎が上がる。そして下の方の材料に熱分解が進んでいき、ガスが出きったら炎が小さくなっていく。

今は、コーヒーの缶で作り始めている。

自作ラーメン

先日、スーパーで買った市販のラーメンを食べて、

「おいしすぎてつまらない。味に深みもない。」

と、市販のラーメンに求めてはいけない不満を感じてしまった。


そこで、自作ラーメンに挑戦。

湯沢駅に冬の間出店している龍太郎の焼き物屋にあるモツ煮があまりにもうまく、

自分でも作りたいと思ってちょくちょく作っているモツ煮が、龍太郎の店とまではいかないけど、深い味になってきていたので、ラーメンのスープも作れるハズ、と思った。


それで、ここ数日間、ラーメンばかり食べている。ナベまで買ってしまった。


市販のラーメンをちょっとでもおいしく食べることが目的なので、スープを8時間煮るとか、入手しずらい材料を使うとか、お金をたくさんかけるとかは厳禁。ラーメン屋に行けばいいからだ。


そこで、条件として


1.簡単にできる。30分から1時間、前日や朝にわずかな時間の仕込みはOK。

2.家に普段あるもの+ちょっとのプラスアルファで作れる

3.化学調味料を使わない。


と思って挑戦したが、やっぱりなかなか難しい。

いいところまで行くけど、やっぱりなんか物足りない。


【仮説】物足りない原因 その1 「背油」

燕人であるので、スープはさっぱりめをモデルにしてしまう。

燕のラーメンは、見た目は背油でこってりだけど、食べてみるとさっぱりしている。

背油がなく、さっぱり目のスープだけだから物足りなく感じてしまうのだろうか。


【仮説】物足りない原因 その2 「肉系のダシ」

条件その2~3に

「家に普段あるもの+ちょっとのプラスアルファで作れる」

「化学調味料を使わない」

としたので、乾燥食材や野菜がベースで、肉系の味が不足しているのではないか。

これは、仮説1の背油とかぶるところもある。


「ちょっとのプラスアルファ」なので、鶏がらやとんこつをどっかから仕入れてきて、というのは言語同断で、昨日つかったのは、骨のついている鳥の足と、骨付きのスペアリブ。

スペアリブは、スーパーにあるときとないときがあるので、条件に当てはまるかどうか迷った。昨日は使ってしまったが、

「疑わしきは罰せよ」

として、今後は使わない。


鳥の足は煮えてきたら、肉だけはがし、肉はチャーシューの代わりに煮込み、骨はスープとして煮込んだ。

やっぱりラーメンのスープは骨が相性がいいのか、肉をたくさん入れすぎると肉々しい味になってしまう。魚や野菜の量を調整することでそこを補えるのだろうか。


「コラーゲンがたくさん入っていたほうが味に深みがあるのではないか?」

と思い、コラーゲン鍋のレシピなどを検索すると、鳥の足ではなく、手羽先を使っている。手羽先も使ってみよう。


と、今のところこんな感じ。


次の実験


1.チャーシューにする肉から油の部分だけを切り取り、背油の代わりに入れてみる。

2.「化学調味料を使わない」の禁を破り、中華スープの素などを入れてみる。

3.手羽先をつかってみる。


自作ラーメンの次は、ミニTLUDストーブの試作のために沢山買ってきて、中身を保存容器に入れて冷凍してあるトマトの水煮缶つかってトマトソースを作らなければならない。

このトマトソースを使って、日曜日にはオイル缶で作ったTLUDストーブを使ってアラビアータを作るのだ。






2010年10月25日月曜日

アマゾンが勧めた本。

アマゾンのウェブページを開いたら、下記の4点が僕へのお勧め本として紹介されていた。

全部ツボにはまっている!



炭を焼きはじめてから、読む本の種類も変わってきたようだ。







山で暮らす愉しみと基本の技術山で暮らす愉しみと基本の技術

大内 正伸

農山漁村文化協会 2009-06
売り上げランキング : 18569

Amazonで詳しく見る by G-Tools


自分でわが家を作る本。自分でわが家を作る本。
氏家 誠悟

山と溪谷社 2008-11-10
売り上げランキング : 3120

Amazonで詳しく見る by G-Tools


セルフビルド―家をつくる自由セルフビルド―家をつくる自由
矢津田 義則 渡邉 義孝 蔵前 仁一

旅行人 2007-09
売り上げランキング : 22627

Amazonで詳しく見る by G-Tools


農家が教える加工・保存・貯蔵の知恵―野菜・山菜・果物を長く楽しむ農家が教える加工・保存・貯蔵の知恵―野菜・山菜・果物を長く楽しむ
農文協

農山漁村文化協会 2009-06
売り上げランキング : 54817

Amazonで詳しく見る by G-Tools

2010年10月24日日曜日

太陽光を使ったバイオ炭作り

太陽光を使ったバイオ炭作り。

おもしろい。が、火をつかった炭焼きもタネ火しかつかわないので、火を使った方が楽そう。

毎日大量に出るゴミを憂いているようだ。ゴミを減らすことはもちろん、ゴミの一部をバイオ炭として役立てるのもいいかも。

http://solarenergynow.us/pyrolysis-solar-pyrolysis-green-garbage-disposal-coal-ash-alternative-fresnel-lens.html

2010年10月23日土曜日

ナラ枯れと熊

今日も三条市でクマが見つかり、射殺されたらしい。

http://www.kenoh.com/mimi/pc/12597944.html

山に関わる動物が苦手な臆病な人間のオレとしては、

「恐ろしい...山には入れねぇ...」

という気持ちになる。


だからこそ、クマには出てきて欲しくないし、クマが出てこなくてもいい環境を作らなくてはならない。

炭焼きを始めたキッカケがたくさんあるけど、そのひとつは、「日本熊森協会」の発行する小冊子を読んだことだった。

【小冊子:「クマともりとひと」】

http://kumamori.org/about/books/


要するに、クマが人間のいるところに降りてくるのはどんぐりなどの食料がないということだけど、中学生たちの一生懸命なとりくみが「日本熊森協会」の立ち上げにつながったという物語。


ニュースとかで聞くのは、熊が食料を求めて降りてくるのは、ナラ枯れなどでどんぐりがなくなりつつあるからという。

ではどんぐりって何だろう。多分、ナラの種だと思うけど本当か。

と思ってwikipediaで調べてみた。

*************

ドングリ(団栗)はブナ科のクヌギ・カシ・ナラ・カシワ・クリなどの果実(正確には種子ではない)の総称で、狭義にはクヌギの果実を指す。ただしクリの果実は、一般的には「ドングリ」とは呼ばず「クリ」または「クリノミ」と呼んで区別される。

*************


やっぱりナラの種だったけど、それだけではないらしい。


ナラ枯れや、松枯れの本当の原因は、酸性雨だという。

虫がつくから、木が枯れるのではなく、木が枯れ始めた、あるいは死にかけているから、自然に帰すという仕事を行うために虫がつく。

これはまるで、砂漠でハゲタカが襲ってきて死んでしまうのではなく、死に掛けているからハゲタカにとどめを差されるか、死んでいるから自然の循環の中にはいってしまうようなもの。

それを防ぐには、炭。

炭が土壌を中和してくれるのもそうだけど、4俵しかとれない田んぼから10俵取れるようになったように、炭が土の中の微生物を劇的に増やし、活発になるから。

自然環境団体の中には、炭を焼いて山に撒いて、ナラ枯れを防ぐ活動をしている人たちもいる。

熊に会いたくないので、チャコールブラックスとしても参加したいと思っている。

埋炭してきました。

炭をつかって土地をよくする方法は、畑にまいて微生物を活性化したり、床下に設置する敷炭などのほかに、地面に穴をあけて、大量の炭を埋める埋炭という方法もあります。

土地には悪い土地、良い土地があり、悪い土地では、商売もうまくいかず、人が住んでも病気になったり、人間関係がうまくいかなかったり、畑にしてもあまり育たなかったり、雑草すら生えてこなかったりします。

こういうことを調査したのが、戦時中の陸軍の要請で、製鉄所の所長をやっていた楢崎皐月という人です。

いくつもの製鉄所を抱え、同じような設備、同じようなレベルの人材を使っているにも関わらず、ある製鉄所は何の問題もなく、人間関係も円満で仕事が行われているのに対し、ある製鉄所では事故が起きたり、出来上がる製品の品質も悪いというのはどういうことかと考え始めたようです。

戦後は、日本に帰国し、星新一の父である星一から依頼を受け、今後、日本は食糧難になるから、収穫量の高い未来の農業を研究するようにということで、日本中の土地の微細な電流を測定するような調査をしていました。

その結果、土地のいい悪いというのは、地面を流れる微細な電流の向きや強さなどが関係していることがわかり、炭素の塊で電子を集め、電流を通す炭を大量に地面に入れることで、その向きや強度を一定化する方法を開発しました。

この方の物語は、科学だけでなく、日本の縄文以前にあったといわれるカタカムナ文明などへの研究もあり、不思議な感じの人のイメージがあり、いろいろな尾ヒレ葉ヒレがついて、オカルトチックに語られることが多いです。僕は楢崎さんの研究は感覚的に納得できるものですが、どれが尾ヒレ葉ヒレなのかは自分で判断しなければなりません。

埋炭は納得できる技術のひとつで、これをいろいろなところで行い、いろいろな土地を良くしていきたいということも、炭焼きを始めたきっかけのひとつです。


まずは、地磁気の測定。僕が使っているのは、簡易バージョンのもので、これでもウン万円したのですが、やっぱりデジタルの正確なものが欲しい。それはウン十万円。

新潟の平均的な地磁気は370ミリガウス前後。

これよりも極端に低かったり、高かったりすると良い土地とはいえず、敷地内でもバラつきがあってもよくないそうです。

炭を入れることで、それを一定化することができます。



穴堀りの前の記念撮影。後ろにい背の高い神田さんは、ノモトホームズという会社に勤めていて、新潟の杉を活用した家を作るそうです。

話をしていくと、なんと卒業した高校が僕と同じ燕高校だということがわかり、同じ高校の先輩がこういう気持ちのこもった仕事をしていることがわかってうれしくなりました。


幅1メートル、深さ1メートルくらいの穴を掘ります。


近所の家から水道を使わせてもらい、炭を締めていきます。炭は大量の水分を吸うので、かなりたくさん水を入れても、すぐ下は乾いていました。じっくりとやりました。


小さな穴だから、200キロの炭が入るだろうか、と思っていたのですが、水締めしていったら入りました。

この上に土をかぶせて完成。

半径15メートルほどは、影響を与えるようなので、ここに建つ家と、そこに住む人、植えられる植物、近所の人たちやその関係がよくなることを願っています。

2010年10月21日木曜日

炭を入れた自然農の田んぼから、例年の2.5倍の収穫量!

今日の朝、竹炭の材料の切り出しに行こうとしていたとき、1本の電話がかかった。

電話の相手は、小浦方さん。

今年の春に、小浦方さんが家族や親戚のために化学肥料も堆肥も農薬もつかわず、自然農で作っている 田んぼに実験として炭を使ってもらった。



今年の5月の田植えの前に、田んぼに炭を入れる前の写真


なかなかうまくいかず、化学肥料などを入れている人の田んぼでは、1反で7~8俵取れるのに、小浦方さんの田んぼでは、1反で3.5表くらいだという。

炭を使うことで、少しは収量がアップすれば、炭の効果の証明になるかも、と思って申し出たものだった。

田んぼに竹炭を撒く小浦方さん

今朝の電話に出たとき、小浦方さんの声はかなり神妙な声だったので、

「まさか、うまくいかずに、かえって収量が落ちたり、作物にダメージを与えたか!?」

と思った。

1反のたんぼは結構大きいので、50kgの竹炭だとどこに竹炭があるのかわからない

しかし、小浦方さんの発した言葉は、

「いつもの収穫量の2倍か3倍とれました。ありがとうございました。お礼に米を送りたいので、住所を教えてください。」

だった。

「2~3倍!?そんなウマイ話が!?」

と思い、この目で確認をして話を聞くために、三条に緊急出動した。

去年は1反で4袋だったのが、今年は10袋収穫できた
話は本当だった。

50kgの炭を入れた1反の田んぼでは、去年の収穫量が4俵(120kg)で、今年はその2.5倍の10俵(約300kg)。

もうひとつの炭を入れていない田んぼでは、例年通りの3.5俵(105kg)だった。

違いは炭を入れたか入れなかったかだけなので、炭の効果以外考えられないという。




炭を入れてから、何度か電話でどんな感じか聞いたとき、

「いつもよりも勢いがいいような気がするけど、収穫してみないとわからない」

と言っていた。

違いに気がついたとき、稲刈りのとき、刈り取るときに、稲の束をつかむとき、通常だと片手でつかめるのが、つかめないほど茎が太くなっていたらしい。

次に気づいたときは、脱穀しているとき、籾殻の量がやけに多かった。

そして袋に詰めてみたら、通常の2.5倍もあったからびっくりして電話をかけたという。

120kgが300kgになるということは、田んぼをもう1枚半やったのと同じことになる。オレの焼く炭も、1回の仕事で2.5倍とれたら!と思うとすごくうらやましい!

ここまでうまくいくことなんて、稀なことだと思うけど、やっぱり炭を入れることによって、土の中の微生物が劇的に増えて、痩せ地が豊かになったのだと思う。

お味は… 明日、おいしくいただきます!

2010年10月19日火曜日

TLUDストーブ日本の第1号の実験は成功

前から気になっていて、

「素人でも簡単にバイオ炭が作れる上、料理やバーベキューも楽しめるのはこれだ!」

ということと、小川農園の小川さんに、毎年大量に出る農業廃棄物のアスパラの茎や、廃材などを炭にてきた上、料理ができるような窯を作ってくれとリクエストを受けていたことから、世界中で活躍中のTLUDストーブというのを作りました。

TLUDストーブとは、北米やオーストラリアの非営利活動団体などが、資源のない発展途上国で、乾いた草や、少量の木材を料理などに使う効率のいいエネルギーにし、さらに使用後は材料が炭になっているので、市場で売ってきたり、畑にまいて収穫量のアップができるものです。そして、最後に炭素の塊である炭ができていることから、二酸化炭素をほとんど出さないことも特徴です。




昨日、92ちゃんが近くのガソリンスタンドでもらってきてくれて、ドリルで穴を開けてくれたオイル缶を使います。

煙突はなんと、クラムチャウダーの缶詰の空き缶です。究極のリサイクルです。


材料も、栗園から引き取った剪定材の細かい枝や葉です。

こういった細かい木材は、ペレットにもならず(できるけど商品にならない)、炭にもならず(できるけど効率が悪い)に使い道がないようなものですが、立派な資源です。
TLUDストーブは、こういう細かい材料が少量でも、「熱分解」という炭焼きの燃焼技術を使うことによって、料理をするのに十分な強力な火力を得ることができます。


この実験をするために、近くにある100円ショップで買い物をしました。
買ったものは、着火剤代わりのキャノーラ油と、マッチ。

レジで会計をするときに

「あっ!」

と思った。

放火セットだ。

「放火魔と間違えられて、通報されないだろうか…」

このように、僕は自分の見てくれが、100%怪しくないおじさんだと自身を持つことができない。


実験はあっさり成功した。

通報のリスクをかけてまでも購入したキャノーラ油が簡単に火をつけてくれた。

そして、クラムチャウダーの煙突がついているフタをつけると、勢いよく炎がついた煙を吸い込んでくれる。


クラムチャウダーの缶詰のラベルは燃え尽きた。

オイル缶の中で「熱分解」が行われていて、木材が炭素とその他のガスに分かれている。

炭素はオイル缶に炭として残り、その他のガスが煙突から出てくるが、ガスに炎がつくので、煙もほとんど出ない。

成功だ。


と思ったら、材料を入れすぎて、フタがよくしまっていなかったので、フタの隙間から煙が出てくる。

しかも、

「触ったら発ガンします」

みたいなことが書いてある車のエンジンオイルの空き缶だから、くさいガスがでてくる。発ガンガスだ!

俺は、こういうのが大の苦手で、プラスチックとかが溶けた匂いを少しかいだだけで、気分が悪くなってしまう。

たぶん気分的なものが大きいようで、黒魔術をかけられた人が、数週間のうちに食事ものどを通らなくなり、死んでしまうように。

砂糖を薬だといって出された人がすっかりと病気が完治してしまうように。

僕は変なにおいをかいだだけで病気になったり死んでしまうもんだと思っている。

まぶたが重くなり、舌には変な味がする。

おまけにオイル缶のふちから、ドロドロネバネバの液体がでてくるのを見た。毒入りオイルが凝縮したネバネバだろう。


炎が勢いを増してきた。

これは、すでに中華料理屋さんでチャーハンが作れるほどの火力になっている。炎付きなので、炭火よりも強力かもしれない。


オイル缶の塗装も全部はげた。

写真では見えにくいかもしれませんが、煙突からはガスバーナーのような炎が出ている。


使用後は、炭ができている。自分の畑に撒いたりする分にはこれで十分。


このTLUDストーブの日本の第1号は、小川農園の小川さんのところへ持っていく。

毒オイルは燃やしたので、もう出てくることはないだろう。


かなりの熱効率がいいようなので、これを使ったバーベキューや暖房、炭焼きを普及させていきたい。