2010年6月30日水曜日

薪割り&バナチャコール

今日は次の窯の材料を準備しながら、薪割りもやった。

聖剣ハスクバーナ(斧だけど)があれば、どんな太い薪でも一発で割れる。

何の木だろうか。さわやかな感じの酢のような香りがした。


そして昨日つくったばかりの薪小屋で乾かす。

自分で作ったものを使うのはやや気分がいい。


午前中は天気はよくなかったけど、午後からは晴天。

真っ暗な雑木のジャングルを少し切ったので、光も差すようになった。


「人間の手の入っていない自然を人間は美しいと感じない」

と、どこかで読んだか聞いた言葉を思い出した。

その通りだなと、山に入っていると思う。ただし、遠くの景色はこれには当てはまらない。

遠くから見ると美しい森や山の壮大な風景かもしれないけど、手のついていない自然の中に入ると、蚊にストーカーされるは、ハチは暴走族のようにうるさいわ、歩けばすぐにクモの巣にひっかかるわ、巨大アリさんはうじゃうじゃいるわ、ヘビまでいる!

こういうのは美しいとはいえない。修羅場だ。


テレビや雑誌などで使われる「森の風景」というのは、木の多い公園か、手入れの行き届いたブナ林みたいなものが多いと思う。そういうのを、人間は美しいと感じる。

この山の虫さんやヘビさんたちには、大変もうしわけないんだけど、一部、手を入れさせてもらう。


竹が次から次へと生えて困ってしまう竹やぶでも、一回、バリカン刈りのようにして伐採してしまえば、『場』がなくなるので、もう生えてこなくなるという。

森林伐採も同様で、森林という「場」そのものを壊してしまうような伐採では、次の木が生えてこなくなる。

昔の人は、森林という場を残しつつ、自然の一部を使わせてもらうことで共生していたんだなと思う。


映画「ミラクルバナナ」を見てから、ハイチに行ってバナナの木から炭を作りたいという気持ちが頭から離れない。

ハイチやウガンダなどのような貧しい国では、化石燃料など使えないので、人々は森林に入って木を切り、薪や炭にして使うのだそう。

そのため、森林の面積は年々減少して問題となっている。日本とはまるで正反対の問題。


「banana charcoal」とグーグルで検索してみるといくつかでてきたと、以前のブログに書いた。英語で書かれていたので、めんどくさくて読んでいなかったけど、バナナの木や皮を炭にするのだと思っていた。

しかし、よく読んでみたら、「バナナの皮からチャコールブリケットを作る」というもので、日本でいう練炭みたいなものだろう。

開発したのは、ウガンダの女性団体の方。ウガンダでは森林伐採で過去30年で森林の半分の面積を失っている。

バナナの練炭は、バナナ・チャコールを省略して、「banachakol (バナチャコール)」と読んでいるそうだ。

これを使うことで、森林への負担をへらした生活を実践できるという。

【バナチャコール作り方】


【準備するもの】

バケツに半分くらいのバナナの皮

粉炭(バケツに1/4)

細砂(バケツに1/4)

【手順】

1.バナナの皮を細かく叩き潰す。

2.そこに粉炭と細砂を混ぜてかき混ぜる。

3.適度な大きさにまるめ、日干しし乾燥させる。


以上です。


材料で木から作った粉炭を1/4使うので、この炭もバナナの木とかからできれば最高だなと思う。

2010年6月29日火曜日

薪小屋つくり

今日は炭焼きの口火焚きをしながら、薪小屋をつくりました。

最近は雨が多く、薪を燃やそうとしても湿っているために全然火がつかなくて不便を感じていました。

自分で作れると思っていなかったので、作る気ゼロでしたが、いよいよ不便どころか、致命的な弱点になってしまったので重い腰を上げました。

はじめての小屋つくりです。材料はその辺に転がっているものだけ。

小屋なんてものは、全然作ったことがなく、どうやってつくればわからなかったのでかなり適当でした。

骨組みを作って立てようとしても、全然立たない!

それで、杭を地面に打ちつけて、そこに無理やり針金で結びました。


あれ?なんか傾いているぞ。

傾きを修正したり、補強をしたりして、完成!



ちなみに、屋根と壁は今は穴のあいたブルーシートですが、ビジュアル面も重視するために別のに変えようと思います。

もともと地面が傾いていることもあって、小屋全体も傾いているので、アンバランスな薪の積み方をしたら必ず倒れそうです。補強に補強を重ねて、いつかは戦車のように重厚なものになっているかもしれません。

それにしても、こんなボロ小屋ひとつ作っただけで、炭焼き場の雰囲気が全然変わりました。

なんか、人がひとり増えたような感じです。

この調子で新しい建物を増やしていきたいと思います。

まずは、物置と休憩所。


今は火を使っているので、可燃物を同じ場所においておけないので、テントの中に入れているのでテントで宿泊できず。

なので今日は帰宅してブログを書いています。

今日はTBSでサッカーのパラグアイ戦ですが、3時に起きるのでもう寝ます。ワールドカップの日本の試合、一試合も見てねぇ。次があることを期待しているが、TBS以外での放送だと見れない。

2010年6月28日月曜日

バナナの木から炭?

数週間前に見た映画「ミラクルバナナ」。

リゾートの「タヒチ」と、貧しく政情も不安定な「ハイチ」を間違えて、ハイチに大使館派遣員として赴任した幸子が、貧しくてノートも買うことができず、国民の80%が字が読めない現状をなんとかしようと、バナナの木から紙を作るという物語。

実話ではないが、バナナの木から紙を作るというプロジェクトは実在し、同名の絵本を読んだのをきっかけに、監督が関係者に取材を重ねて作った映画だそうだ。

映画としては、あまりにもスムーズにゴールまで達してしまい、主人公たちの情熱や葛藤を感じられないまま終わった感じがあって退屈な感じがするけど、それでも感動した。

あきらめそうになる幸子に、現地スタッフが、

「サチコ、コンジョウ出せば、なんとかなるよ」

という言葉も感動した。

そうだ、コンジョウ出せば、たいていのことは何とかなるもんだ。


ジャックという男の子が、サチコや他の日本人に果物を渡して、日本人にとっては衛生上の問題があるにも関わらず、ジャックの目の前でおいしそうに食べるというシーンがあって、そこで同じ現地スタッフの黒人のオッサンが、

「サチコ、貧しいこの国では、大地の恵みこそが宝なんだ」

というシーンがある。

しかし、バナナペーパーの発案者の教授のゼミの生徒の大学院生の中田が手違いでハイチに来てしまったとき、

「緑がないねぇ...この国は」

というシーンがある。

ハイチの森林は、国土の約3%。

インターネットで調べてみると、ガスや石油がないのか高価だからか、主なエネルギー源は森林エネルギー。

森林を伐採し、薪や炭にしてしまうそうだ。

どうやって炭を作っているのか気になるところだけど、森林エネルギーをもっと有効に使わないと森林が荒れる一方の日本と、森林エネルギーを無計画に使いすぎる、または、日本のような先進国が安い木材や炭をもとめて伐採した結果なのかもしれない海外と、問題は対照的。

インターネットで調べていくと、森林を伐採して薪や炭を作る問題を書いてあるサイトがあれば、炭を使った農業を指導することで、高価な化学肥料を使わなくても収量がアップして表彰された日本人もいる。

それは一体、どこでどうやって作った炭なのか、森林伐採は!?と疑問もあったけど、それはネットではなく、自分で確かめなければならないことだろう。

映画では、バナナの木は草の一種なので、バナナを収穫したら伐採して捨てられてしまうと書いてあった。

では、バナナの木から炭を作ることはできないのか?

燃料用にブリケットを作ることもできるし、農業に使って、土壌を豊かにすることができる。

ハイチではどんな炭焼きをしているのかわからないけど、普通のやり方では、もともとが草のようなものなので、ほとんどが粉や灰になってしまうだろう。

しかし、山本粉炭工業の開発した山仙式プール式炭化炉を使えば、バナナの木であろうとバナナの皮であろうと、窯いっぱいの粉炭ができるはず。

その粉炭を生ゴミの中から使えそうなものを使ってブリケットにすることもできるだろうし、農業にも使えるはず。

バナナ炭の存在は、日本語で検索してもでてこなかったけど、英語で検索したらいくつかでてきた。

すでに先進的な海外のNGOたちは、バナナと炭の効果に目をつけ、活動を開始しているところがある。

炭を使って少しでもなんとかできるかもしれない地球規模の問題はたくさんある。

そして日本ほど炭焼きの技術が発達した文化を持っているところはない。

この時代に生まれ、炭に出会った者として責任感を感じずにはいられない。ハイチでバナナの木を炭にするというのは、大きな話だけど、コンジョウだせば出来る。

P.S.

監督のインタビューを読んだ

「日本での話ですが、森林を間伐しているのを観た小学生が、森林伐採だ!と作業者を非難したという話を聞きました。でも、間伐の必要性やその理由を教師も説明できない。根は相当深いですよ」

僕も数年前まで間伐ということを知らなかったくらいなので、社会教育も必要だと思った。

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場をつくる

木が集まって森ができるのか?

それとも森という「場」があるから木々の命が育まれるのか?

との問いに、ある物理学者は

「森という場があるから木々が育まれるのだ」

と教えてくれました。


森の話はたとえのひとつで、彼が教えようとしていたことは、物事や命の本質は、ひとつの物や出来事ではなく、その一段上の「場」の方にあるということでした。


千島学説とも共通するところがあり、たとえばガンなどの病気は、ガン細胞そのものに「原因」があるわけではなく、一段上の「体という場」に「原因」があり、「結果」としてがん細胞ができる。

だから、ガン細胞という「結果」だけを見ていても、ガンのことはわからないし、治すこともできない。

簡単な例では、鉄くずを集めようと思ったら、ひとつひとつ集めるのではなく、磁力という「場」をつくることで一気に集めることができる。

こういった思考ができないために、問題を解決するどころか、さらに大きくしまっているケースも多くみかける。


しかし、この考え方は、最近では広がってきて、科学や健康だけでなく、最近ではビジネスや生活、教育などへの応用が広がっている。



自分のわかる範囲でいえば、

1.ファシリテーション
2.コーチング
3.システム思考

などであるが、

4番目として、「炭」も入れておきたい。

1~3は、思考法やコミュニケーションなどの観点からの「場」づくりであるが、「炭」は物理的な場づくりである。この2種類の場づくりの組み合わせが、より効果的な未来創造への手法になることを願っています。


昨日は、交流事業としてテキサスのフォートワースへ行く高校生たちとの研修でした。

そこで一番気をつけているのが「場づくり」です。

場ができていなければ、誰かが指示をしたり、決めごとをしてしまわなければ誰も動くことができないし、自由な発想も出てこない。

やるべきことをやらせるだけでなく、本人たちが自分で考えて、自分で成長して、自分たちも場作りに貢献できるような感じを目指しています。

ただファシリテーションを勉強したことがなく、コーチングの応用でやっているので、

「あっ...どうしよう...」

ということとかありましたが、本を読んだら、「ハハァ~ン、そうか...」ということもありました。

2010年6月27日日曜日

活性炭でデトックス!

活性炭でデトックス!

http://www.foodmatters.co.jp/charcoaldetoxify.html

2010年6月26日土曜日

トランジション=生活を移行

トランジション・ジャパンというNPOのウェブサイトを読んでいて、

「何のために炭を焼き始めたか」

という初心を思いださせてもらった。

トランジション・ジャパンというNPO法人については、ウェブサイトを読んでみたけどよくわからなかった。

でもトランジションというのは、「変化」や「移行」の意味。


今まさに訪れていて、間違いなく起こる気候変動ピークオイルの問題に対処するには、自分の住んでいる地域やコミュニティ単位で持続可能なライフスタイルを見つけ出し、お互い啓発し、励まし愛、支援し、つながりを作っていくこと。

気候変動については、説明する必要がないと思いますが、ピークオイルについてはあまり知られていないように思います。

石油が枯渇することはありませんが、掘ろうとしても手の届かないところにあるか、大量の資金やエネルギーが必要な場所ばかりになってきて、石油を売る利益よりも、掘り出すコストの方が高くなり、石油の価格が上昇し続けていくことです。

多くの石油の専門家や地質学者は、ピークオイルが訪れるのは、2006年から2012年の間だと計算していますが、いつ来たかというのは、ピークオイルが来てから数年後となります。

今はちょっと落ち着いていますが、去年あたりから、知らないうちにガソリンの価格が上がり続けているのは、投資マネーの影響とも言われていますが、すでにピークオイルがきているか、もしくはその両方であるとも思っています。

石油が安く簡単に手に入る時代が終わってしまったらどうなるのか。

ここからは僕の想像ですが、

多くの工業製品は石油を原料としているので、高額になるかなかなか手に入りにくいものになるでしょう。また、輸送にも石油が必要になるため、食べ物や燃料などを生産できたとしても遠くまで運ぶことができない。

そうするとパッケージ化された工業製品ではなく、地域内で人がお互いの能力を出しあって生活していく比重が大きくなっていくでしょう。

トランジションという活動は、そういった環境、経済的な変化の時代を迎えて、どんなライフスタイルを地域で実践していけるのかを話し合い、実践していく活動です。

詳しくはウェブサイトや、ウェブサイト内の「トランジション・イニシアチブ入門書」を読んでください。
http://www.transition-japan.net/

今は、根をほとんど同じくした様々な問題が同時期に表れている時期で、今後は新たな問題に気づいたり、問題が大きくなってくるでしょう。

チャコールブラックスのメイン活動である木炭や竹炭は、現れている問題のいくつかの部分での解決策のひとつとなることと信じています。

たとえば、

1.森林エネルギーとして。
作るのにコストはかかりますが、薪やペレットに比べ、高温を発し、少量で済むので輸送コストも少ない。

2.化学肥料や農薬で酷使した農地を回復させる。農家以外の多くの人が食料を作ることになるだろうから、連作障害や冷害にも強くなるから使いやすい。

3.電気も高くなるだろうから、省エネが必要になる。炭を床下に入れることで冷暖房費を節約。

4.医療はどうなるかわからない。ガンなどはほとんど自己負担に世界にはいってくるので、自分の健康を自分で管理しなければならない。薬の値段がどうなるかわからないけど、炭は医療でも様々な用途に使えるので、地産できる健康食のひとつとなるかもしれない。

そのほかにもあるけど、だいたいこんな社会的な背景などがあるため、数年前の一時的なバカみたいな竹炭ブームではなく、今度はしっかりした認識の下で息の長いブームが訪れると思っている。

今日の作業とタンブリング

今日は窯に入っていいる炭を出して、月曜日からまた焼き始める材料を窯に入れてきました。

本当は火もつけられればベストだったのですが、毎週日曜日は高校生たちとテキサスのフォートワースに行く準備と研修のためスケジュールはあけています。

今日も虫除けスプレーを忘れてしまったので、蚊がウヨウヨ飛んでいて、気になってしまって集中できないときもありました。

虫除けスプレーがないときは、木酢液や竹酢液を使います。

木酢液や竹酢液は、炭焼きの煙を冷やしてつくる液体です。ウン百の有効成分が入っていて、農業や生活につかうと魔法のような効力を発揮しますが、独特の酸性のにおいがあるためか、虫や動物はよけていきます。

今日はバケツに入っていた木酢液を顔、腕、肩などに塗っておいたからか、あれだけデカイ蚊が集団ストーカーのように集まっていたけど全然刺された痕もなく、痒くもありません。

スズメ蜂に刺されたことのある知っている2人の炭焼きは、木酢液や竹酢液を塗っておくだけで問題なかったと言っていて、これは極端なケースで病院に行ったほうがいいと思いますが、蚊や蜂に刺されたりするくらいなら、魔法は確信していいと思います。


今日は薪小屋も作り始めました。

薪や炭の材料を山からきってきても、炭焼き小屋に入りきらないのは外に出しておいていますが、それだと使いたいときに濡れていて火がつかないことがよくあります。

最近は雨が多く、かなり不便を感じてきたので、その辺にある材料で造り始めました。

材料

1.2mくらいの長さの竹
2.針金
3.麻縄

だけです。

竹と竹を最初は針金で留めていましたが、針金の使い方がへたくそのようで、途中から麻縄で結びはじめました。

柱を4本つくり、そのそれぞれを横方向で結べば、運動会のテントのように立つかと思いきや、バランスが悪く全然立ちませんでした。

考えるのとやってみるのとでは全然違うことがわかりました。

月曜日に火を入れるときにまたリベンジするつもりです。


今日は久々に毎週見逃さずに見たTBSドラマ「タンブリング」の最終回だった。

ドラマは作り話ではありますが、根性だして必死こいて努力した先に何か出現する未来があるということは現実でも同じです。

役者さんたちもドラマ1本つくるのに必死こいて努力しているはずで、画面からも伝わってきます。

今日の最終回を見て、マーチン・ルーサー・キング・ジュニアの言葉を思い出しました。

「Darkness cannot get rid of darkness. Only light can do」

闇を闇で追い払うことはできない。光のみが、闇を追い払うことができるという意味です。

主人公たちをしつこくつけねらうヤンキーが最後まで邪魔をして、

「やっつけてしまえ!」

という気分にもなるんですが、幾つもの試練を乗り越えてきた主人公たちはそんなことはしません。

絶対絶命のピンチの中、仲間同士の友情で助け合い、敵のヤンキーに対しても仲間への友情と同じ気持ちで接するのです。

ドラマはいろいろなことを教えてくれます。

2010年6月25日金曜日

炭は温暖化を止める

炭焼きは木や竹を切ってきて、燃やしているので、環境破壊をしているイメージがありますが、実は温暖化を止める手段のひとつです。

なんと、炭で固定した二酸化炭素の量を計算する数式を見つけました。

炭1kgが削減する二酸化炭素量

1kg×{CO2(分子量44)/C(分子量12)}×85%≒3.1kg

ということは、チャコールブラックスでは、今までに約1トンほどの炭を焼いているので、

1000kg x 3.1kg = 3,100kg

の二酸化炭素を固定したことになります!


もちろん、口火焚きなどで薪を燃やしたり、移動のためにガソリンを使ったりしているので全てとはいえません。

しかし、日本人のひとりあたりの二酸化炭素の排出量が10トンだと考えると、かなりの量のように思います。


その理由は3つあります。

1.森の木の世代交代を促進。若い木ほど二酸化炭素を吸収する。

木炭などは雑木林から木を切ってきて炭にします。木が二酸化炭素を吸収するのは、その成長時であり、成長時に二酸化炭素を吸収し、酸素を出していきます。しかし、成長しきってしまうと、二酸化炭素の吸収するのではなく、酸素を吸収して二酸化炭素を出していきます。

雑木林も夏などは中は真っ暗で、成長した木が密集しているため、若い木が成長途中でほとんど枯れてしまっています。そのため、雑木の木は数十年ごとに切ったり間伐して隙間をあけてあげると、若い木が成長していき、二酸化炭素を吸収します。

2.炭は炭素を固定します。

炭焼きは木を燃やしているイメージがありますが、炭焼きを木を燃やすことは違います。炭焼きは、酸素をほとんど入れないで加熱することで、木や竹が燃え尽きて灰になるのではなく、炭になります。

木や竹を燃やすと炎を出して二酸化炭素も出して燃えていきます。しかし、炭が炭素の塊であることからもわかるとおり、炭は木材の中の炭素以外を燃やしてしまう行為です。二酸化炭素は、炭素と酸素が結合してできるものなので、炭焼きは二酸化炭素は基本的に出ていかない、もしくは少量です。

木や竹は、燃やさなくても、成長しきったら逆に二酸化炭素を出し、枯れてからは二酸化炭素を出しながら自然に帰っていきます。

炭焼きは、その自然に発生していく二酸化炭素を炭という炭素の塊に変えて、固定してしまうのです。

それを燃やせば二酸化炭素は出ますが、農業の肥料としてつかったり、家の敷炭や埋炭などに使えば、二酸化炭素にならず固定されます。

3.土壌から温室効果ガスを削減。

炭は有害なガスを吸着し分解する性質を持っているため、土壌に炭を入れて土壌改良をすると、窒素酸化物(NOx)やメタンガスのような温室効果ガスが農地から発生する量を減らすことができます。

NOxの8割、メタンガスのほぼすべての排出をなくすことができるそうです。

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2010年6月23日水曜日

初メディア掲載!

本日の燕・三条地域の新聞「三條新聞」に、燕中等教育学校の校庭の芝生化が記事になり、チャコールブラックスも剪定材を炭にするということで名前が出ていたそうです。

マニアックなメディアですが、これを最初にいろいろなメディアで取り上げていただけるようがんばります。

2010年6月21日月曜日

sumiストアがオープン!

苦労の末、ついにsumiストアをオープンしました!

商品はまだ、バラ炭と、家庭菜園やガーデニング用の竹粉炭と竹酢液のセットの2種類しかありませんが、この2種類があれば、炭を焼く動機であった

1.身の回りの結界作り

2.土地を炭で復活させる。

という使い方はできます。

少しずつ商品は増やしていきます。

sumiストアは、今のところ、チャコールブラック・ジャパンのトップページにあります。

http://www.charcoalblacks.jp/

2010年6月19日土曜日

悪夢3連発

悪夢を3連発で見た。

2つは夜寝ているとき。もうひとつは机の上で寝ていたとき。

3つのうち、2つは何度か見たことがある夢。

*悪夢エピソード①

縦長のとても奥の深い古い建物には幽霊がたくさん出る。まるでホラー映画のようにバンバン出てくる。そこを、謎の恐れを知らない女性が奥へ奥へと突き進んでいく。顔はわからないけど、あったことがない。

僕はひとりで引き返すのも怖いので、

「やめようよ~...」

といい、暴走をストップさせようとするが、恐れを知らない人であるので完璧無視で先へ先へと進んでいくハメに。

途中、はぐれたりして、ひとりでオバケの出てくるびっくりルームみたいのに入ってしまうこともあった。

しまいには、なんだか空を飛ぶというか、その建物の暗黒世界の中なんだけど空を飛んでいて、高いところも怖いのでダブルで怖かった。

この夢は今までに何度か見たことのある世界。謎の女性も夢の世界では何度もあって知っているようだ。


*悪夢エピソードその2

これが一番こわかった。

冷凍庫にアイスクリームが入っている。生きたトナカイ入り。

冷凍庫からアイスクリームの箱を出し、箱を開けると、アイスクリームと一緒に動くものが入っている。

「トナカイ」

トナカイとは、クリスマスのトナカイではなく、見た目はイチゴ。

しかし、頭がイチゴで、胴体もイチゴでみたいな感じで、4本足のイチゴの生き物。大きさは、両手で持つよりちょっと小さいくらい。

それが、アイスクリームの箱にアイスと一緒に入っていて、普通に一緒に食べるようだった。

だいぶ長い間、冷凍庫に入れてあったので、

「トナカイ、まだ食べれるかな?」

と誰かに聞いた。

トナカイは、もうだいぶ弱っているようで、あまり動かなくなっている。

結局、トナカイは悪くなっていて腹を壊すかもしれないので、アイスだけ食べて、また冷凍庫にしまった。


このあたりの、

「悪くなっているかもしれないけど、捨てられない症候群」

は僕だけではないはず。完全に腐ったりカビが生えたりするまで捨てられない。

トナカイも完全に死んでしまうまで捨てられない。

次にアイスを食べるときに、ふたを開けると、トナカイはまだ動いている。

いや、動きが少し活発になったようだ。

おれはとても、トナカイを生きたまま食べるのに抵抗がある。かといって死んでしまっては食べられない。

どこかに逃がしてしまおうかと考えた。

でもまてよ、冷凍庫に長時間入れて生きているのだから、寒冷地の生き物なのだろうか。だとすると、夏の暑い日に外に出してしまったら一瞬で死んでしまうのだろうか...

などと考えるうちに、イチゴでできたトナカイは動きが活発になっていく。

そして、僕にむかって近づいてきて、怖さのあまり

「ギャー!」

と叫んで終了。

この夢が一番恐ろしかった。初めてみた。

*悪夢エピソードその3

断崖絶壁にいた。ディズニーの映画、「カールじいさんの空とぶ家」の虹の滝のあるようなところ。

映画「カールじいさんの空とぶ家」
http://disney-studio.jp/disney/special/carl-gsan/

地面と地面の間には、何百メートルもの高さの溝があって、その間を、車が1台通れるくらいの幅の舗装道路が通っている。長さは200メートルくらい。

ガードレールはない。

反対側にわたるためには、その道を通っていく。車で通るのも怖い。ハンドル操作を間違えたら一発でアウト。しかもかなりの高所なので風も強いだろう。

歩いてわたるのも怖い。まっすぐ歩くことはなんてことなさそうだけど、数百メートル下の地面に吸い込まれてしまいそうだ。

なので、はいつくばってわたることにした。

これも怖い。下がモロに見えてしまう。しかも慣れない姿勢なので、遅い。それでもはいつくばってイモムシのように進んでいく。一体誰がこんな道を渡るのだろうか?舗装されてるから、誰かが作って、誰か渡っているんだろうな。たいしたもんだ、とか考えながら。

この夢も何度も見た。

2010年6月17日木曜日

プロファイリングをやってみた

ウェルスダイナミクス簡易テスト(無料)というやつです。

http://www.profiletest.net/static/welcome/?aid=e4240030395296317bb6671168dec2cb

結果は以下の通り

************************************

あなたは「自由奔放型」です

あなたは、長期的計画を立てて着実にそれを実行するというよりも、一瞬一瞬を楽しみたいタイプ。
刺激的なこと、注目を浴びること、展開の速い人生に惹かれます。
それを満たすためには、刹那的とも言える行動をとることが間々あります。

あなたの価値は「創造」することにあり、その価値を「拡大」することによってレバレッジをかけるとよいでしょう。

あなたは、8つのプロファイルでいうと「クリエイター」「スター」「サポーター」である可能性があります。

************************************

だそうです。

ちなみに8つのプロファイルのタイプは
【1】アイデアを創造し、物事をスタートさせるのが得意なタイプ

【2】人を惹きつけ、自分のブランドをいかすのが得意なタイプ

【3】熱くチームをひっぱり、組織のパフォーマンスを高めるのが得意なタイプ

【4】人と人を結びつける、ご縁の達人タイプ

【5】世の中のタイミングを見極め、信用と信頼を生み結果を出すタイプ

【6】コツコツと自分の価値を高め、注意深く行動できるタイプ

【7】 まわりの人たちが気づかないような「差」を見抜くことができるタイプ

【8】改善が得意でクオリティーを高める名人タイプ

だそうだけど、スターとかサポーターとかはどれなんだろう。

竹やぶ

最近は木炭を焼くことが多かったので、竹炭の材料を切り出しに1ヶ月ぶりくらいに竹やぶへ行く。

タケノコのシーズンを過ぎていたので、タケノコが竹になっていて、5メートルとかかなり長くなっていた。

春には竹林に少し光が入るようになったと思ったけど、以前ほどでないにしてもまたも暗さの漂う竹やぶと化していた。

熱くなってきているので、苦手な虫との闘いになる。

虫よけをもっていかなかったので、耳元でずっと蚊が「プゥ~ン。プゥ~ン。」と音を立てて飛んでいるのがヤケに気になった。




ナタを腰に下げて置く道具をもっていなく、いつもナタをどこへやったか探してしまうので、竹と木の板で自作した。

よくできた。

と思ったけど、ベルトにぶら下げるヒモのつけ方を失敗して、役に立たずじまいだった...次は改良版を持っていく。

2010年6月14日月曜日

会いたかった

今週、長岡の姉妹都市のフォートワースから交流事業のひとつとして中学生、高校生が来ているようで、7月に僕も引率としてついていく長岡からもフォートワースに行く高校生たちとの交流会の準備があった。

中に、一緒に踊るというのがあって、曲は、AKB48の会いたかった。

僕のテレビはTBSとNHKしか入らないので、テレビといえば、TBSで、AKB48はあまり出てきたことがないような気がするので、音楽を一度も聴いたことがない。

「この曲を聴いたことがない人はいますか~?」

と高校生のリーダーが聞いてきたとき、手を上げたのは、僕と、30代の女性。

高校生リーダーは

「それは仕方ないよなぁ...世代の違いだし...あっ!」

と、女性の年齢に触れてしまったことを後悔したらしくうろたえて、

「どうしよう...」

と困っていたのがおもしろかった。

頭の回転が速く、アクティブで初々しい感じのする高校生たちは見ているだけで楽しい。

僕は高校生の頃からオッサンだったので、このような初々しい気持ちは記憶にない。



2010年6月12日土曜日

乗り物酔い

一昨日は、三島の師匠のところに行って、その後、師匠と一緒に小千谷よりの長岡で炭を焼いている人の窯へ行き、柏崎にもどって、通り過ぎ、上越へ行って帰ってきた。

移動距離が何キロになるかわからないけど、それが軽トラ&下道だから体力的にきつかったのだろうか。

帰ってきてからと昨日はずっと乗り物酔いをしているような感じで体にも心にも力がみなぎりませんでした。

こういうときの対処法ってあるのだろうか?ジョギングとか?

下の地図で、細くて見にくいけど、赤い線を引いたところが昨日の移動ルートです。

2010年6月8日火曜日

炭と地球規模の課題

日曜日にごちそうになった店も炭火料理の店だった。

炭焼きがこんなに少なくなっている中、炭火料理の店は、どこから炭を購入しているのだろうか。

多分、海外からだと思う。

いろいろと検索していたら、こんな林野庁のレポートを見つけた。

中国政府による木炭の輸出禁止措置について
http://www.rinya.maff.go.jp/puresu/h15-7gatu/0729mokutan.pdf

中国では、森林の開発が進み、現在の森林率は17%となり、洪水や環境悪化など深刻な問題となっているという。

このお達しが出たのは、平成15年と7年も前になるけど、住宅などの材料だけでなく、木炭までが深刻な環境破壊の原因になっていたのはショックだった。

中国がだめなら他の外国産で、ということでインドネシアやマレーシアなどの炭が中心になっていると思うけど、炭火料理の店の数だけを見てもかなりの数なので、国内産の木炭を使ってもらうことができれば、日本の森も綺麗になり、炭焼きも守れるし、海外の森林も守ることができる。

地球規模の課題を解決する

日曜日に、長岡で高校生たちとの研修会が終了後、新潟へ飛んでいく。

研修会もおもしろい経験だったのですが、それは別の機会に。

新潟へ行ったのは、以前勤めていた会社の上司に、この炭プロジェクトへの協力の依頼と相談に。

継続して活動していって、本当に社会のお役に立てるようになるためには、お金が循環する仕組みをつくらなければならない。

そのための事業計画書を作って見てもらった。

今は、日本の技術と海外の仕事をつなげる仕事をしている彼は、

「仕事柄、数字がいちばん気になるんだよね」

と、多いに夢を書いて、最後の収支計画をかなり適当に書いたのを一瞬で見破られた。

先へ進むためのアドバイスをいろいろもらい、食事とビールをごちそうになった後、フラリと入った本屋で見つけた本。

“想い”と“頭脳”で稼ぐ 社会起業・実戦ガイド 「20円」で世界をつなぐ仕事“想い”と“頭脳”で稼ぐ 社会起業・実戦ガイド 「20円」で世界をつなぐ仕事

日本能率協会マネジメントセンター 2009-03-21
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元マッキンゼーの戦略コンサルタントがNPOの事務局長になったストーリーと活動の紹介。

以前はNPOというと、ボランティア団体みたいな感じが多かったけど、最近は若い人たちが事業として継続的な活動展開をしていくところが多くなったと感じていて、この人もそのひとりだと思う。

「元マッキンゼーの戦略コンサルタント」という理論を1つづつ進めていく仕事をしていて、体全体でそのクセがしみこんでいる人の書いた本なので、その対極である非常にイメージ的で数字に弱いという僕とは正反対を感じ、

「学ぶところ多し!」

と思い、即購入。

著者が戦略コンサルタント時代からクセになってしまっている論理的なモノの考え方としてのフレームワークがいくつか紹介されていて、僕にとっては非常に参考になった。

そして、最後の方に、問題と問題が複雑にからみあった現代の地球規模の問題を解決するために必要な「大きなつながり」をつくるための著者の考えるステップが紹介されていた。


①地球規模の課題を解決したいという「想い」を発信する。

②専門機能をつなげて「代表チーム」をつくる。(問題解決力が圧倒的に高まる)

③「しくみ」に高め、価値を生み出す。

④「しくみ」を一般の人に使ってもらい、大きくする。

⑤地球規模の課題解決が進む!

というもの。

このステップに沿って思考をめぐらしていったところ、「ハッ!」としたことがある。

「地球規模の課題」

という言葉。

そもそも、炭に取り組み始めたのは、炭を通して、砂漠の緑化、海や川の浄化などを通して、次の世代以降の人たちが生活していける世の中を残すこと。

それがだんだん考えが狭くなってきて、

「日本の山を整備し、炭で生活を豊かにする」

と、理想までがかなり小さくなっていっていた。

「グローバルに考え、ローカルに行動する」

という言葉があるとおり、行動はそれでいいのだけど、最終的な目標は、「地球が直面している課題の解決」にあるので、それを見据えた行動をとっていかなければならない。

我々の「ローカルの行動」の積み重ねが、結果として海外のどこかでも役に立ち、地球規模の課題解決につながる活動にしていかなければならないと思った。

2010年6月4日金曜日

白炭の窯だしを体験する

来週から焼き始める白炭とはどういうものか。

1週間ほど前に、加茂の美人工房へ行ったときに、ちょうど窯だしのタイミングだったので、少し手伝いをさせてもらいました。

炭ができてきたら、窯口の空気穴を少し開け、煙突を少しずつ全開にして、空気を送り込んで窯の温度をあげるまでは、黒炭と同じ。

黒炭の場合、ここで、窯口を泥で塞いで空気が入らないようにして数日間寝かせて消化する。

白炭は、さらに空気穴を少しずつあけていき、最後には全開にする。


窯口が全開になり、赤く燃えていた炭は、だんだん黄金色になっていく。窯の中の温度は、1000度~1400度にもなると言われている。


そのアッチィ窯の前にたち、先がL字型のようにカギのついた棒で炭をかき出していく。アッチィアッチィ。水分はじゅうぶんに準備しておかなければならない。


煙突からは、この通り、炭から絞りだされたガス分が炎を上げてもえている。

白炭はこうやって、最後の最後までガス分を絞りだすので、火をつけたときに炎も煙も出ないので、室内で使うことができる。ガス分がないので、簡単には火はつかないけど、火が一度ついたらすごく長持ちする。


かき出した炭は、真っ赤に燃えている。それを「スバイ」と呼ばれる砂と灰と黒土の混じったものに水を湿らせたものをかけて、消化する。



炭をすべてかき出した後の窯も、こんな風にオレンジ色の光を放っている。

奥に見える黒い四角は、煙突口。




この後、窯が熱い状態で次の窯の材料を入れて、着火する。

いい白炭をつくるには、窯を冷やしてはいけない。そのため、白炭焼きは、休むヒマがない。

2010年6月3日木曜日

白炭の道具集め、最終章

今日はめちゃくちゃ忙しくなるけど、泥だらけになったりなど汚れることは少ない日だという予定が全くの逆になった。

明日、初めての白炭出しをする予定で、今日中に白炭出しと、その後の材料入れに必要な道具や材料を全て集めるつもりで、4時に起きた。

昨日はかなり早く寝たけど、何時に寝ようとも早起きはやっぱりキツイ。

「どうしてこんな時間にアラームがなっているのだろうか・・・?」

と、起きた瞬間びっくりしてしまう。



4時に起きて、朝ご飯の弁当を作り、海に○○を△△しに行く。

柏崎の海は美しい。新潟の海のほとんどは、「オバケ」とか「拉致」を想像させるようなドス暗い感じのところが多いけど、なぜか柏崎の海だけは、青さや陽気さを感じさせてくれる。

そして、炭焼き小屋に行き、海で△△した○○をおろす。朝っぱらからの重労働に腰が根を上げそうになった。

今日は汚れるような作業をする予定がなかったので、作業服ではなく、「チャコールブラックス」のポロシャツで出かけた。

炭を出す予定は明日だったけど、窯についてみたら、どうしても今日のうちに火を止めてしまわなければならない状況だったので、明日の白炭としての炭出しは断念し、窯口と煙突を塞ぎ、黒炭にすることにした。

ちなみに、白炭と黒炭の違いを簡単に説明しておこう。

白炭も黒炭も炭になり上げるまでは、作り方は一緒。

炭になったあと、白炭の場合は、窯口を全部開けて、空気をじゃんじゃん入れて温度を上げ、黄金色に燃える炭を棒で引っ張りだし、砂と灰に水を含ませたものをかけて強制的に消化する。

白炭は、窯口を全開にして温度を800~1400度くらいまで上げ、強制消化するので締まりのいい硬い炭ができる。

白炭は、電気を通すので、人体や土地の電流を調整することに向いている。また、燃料用としても、炎や煙を出さずに、高温で長時間燃えるので、焼き鳥屋など、屋内で調理する炭火料理に最適。

黒炭は、炭になった後、窯口をある程度あけて、温度を上昇させた後、窯口を塞いでしまう。300~600度、最高でも800度くらいになる。窯口を塞いで3日~10日、休ませておくことで炭についた火が完全に消えて出すことができる。

温度が低いため、白炭ほど硬い炭にはならい。低温で焼いた黒炭は、農業用に向いているし、床下の調湿材としても向いている。

どちらも一長一短というか、特徴があって、どちらがいいということはなく、使う用途に応じて選択し、時に混ぜたりもする。

僕は、炭を焼くからには、美しい黄金色の棒を引っ張りだす白炭を焼きたいと思ってきて、そのための道具がすべて集まりかけていた。

炭になるのが、予定よりも1日早かったため、まだ白炭として出すための道具がそろっていなかったので、窯口を塞いで、今回は黒炭にすることにした。そのため、明日の朝までにやっておかなければならなかった、砂、灰、黒土の手配や、材料の切り出しなども一週間の猶予ができた。

昨日、師匠の藤田さんが来てくれて、最後の道具のひとつを作る手伝いをしてくれたけど、どうしても穴を開ける道具が足らなかった。

ホームセンターに行っても、適切な道具が見つからないので、92ちゃんに電話して行くことに。

道具を手に入れる一部始終を書きたいところだけど、そもそもどんな道具をどういう手段で作ろうとしていたかから説明しなければならないので、長くなるので省略。

92ちゃんの家の玄関での電柱とハンマーとの格闘から始まり、謎の散歩中の鉄アレイのおじさんの鮮やかなアドバイスもあり、最終的に、決戦の地を石○物産に移し、そこで道具も手配でき、機材や場所も貸してもらうこともでき、めでたく白炭を焼くための道具は全てそろった。


石○物産は、僕は初めて入る会社だけど、いろいろな人が気さくに声をかけてきた。

「ナンダ、コレ?」

と、軽トラの荷台に縛り付けてある長い棒を見てそういう。

「炭焼きの道具です」

と、答えると、

「ナニ?炭焼き?何でも炭ン何ンノウケ?」

と聞いてく。


「最近、松、二本バカ切ったンけど、つかえんのうけ?」

と。

庭木などは、ヤクが含まれている場合もあるので、売り物にする炭にはしないけど、個人的に使う炭にしたり、薪として使うことができる。

松の木は残念ながら処分済みだったけど、みかん箱いっぱいの木の板と、「燃えるゴミ」のビニール袋に入っていた木材をでかい袋に2袋もらってきた。

燕高校の庭の剪定の枝木も量が増えていて、軽トラに積んでも積んでも増えてくる。

薪ストーブを持っていたら、1冬分の薪に困らないだろう。

残念ながら、石○物産の木材も、燕高校の剪定材も、普段は行き場所のないゴミで、「燃えるゴミ」として出すしかない。

燃料として考えれば、宝物のようなものなのに。

そういう困ったところは、ここだけではないはずなので、名が知られていくうちに役割も増えていくことだろう。もったいない。


この長い棒が、今日完成した道具。うれしい。


これが、石○物産のみかん箱に入っていた木材。

薪にしようと思ったけど、「廃材山小屋」の道具になるか?

2010年6月2日水曜日

恐怖のキャンプ

昨日から1週間ぶりくらいに窯に火を入れている。

材料は生の木材。火はなかなかつかないので、昨日1日は乾燥焚きで、夜中も泊まり込み。

電気もなくて怖いので、オレにとってはかなりの勇気ある選択。

陽が傾いてくると、いよいよ禁断の時間が到来。


陽がくれると周囲が見えなくなるので、準備することがたくさんある。

夜中分の薪を割り、テントを設置。


テントの設置場所には笹がたくさん生えていて、去年、買ったばかりのテントの床を、最初の1回目で笹で穴を開けてしまったので、今回は下にボードを敷いた。


設置完了。


ランプもLEDのランプはあっという間に壊れたので、今回は灯油ランプ。なかなか味が出ている。


夕食の準備。

炭火を起こしているが、食べたのはレトルトのカレーなので写真を載せるまでもない。


夕日が田んぼに反射してまぶしい。

こういう写真を見せると、

「楽しそう!」

という声が聞こえてきそうだけど、とんでもない。

楽しみよりも、真っ暗な夜への恐怖でいっぱいだし、夜中も何回もおきて薪をくべにいくので、楽しみを感じる余裕がない。暗闇への不安でいっぱい。


今日は白炭を焼くための道具の準備のため、師匠の藤田さんが来てくれた。ありがたい。

明日中に準備ができれば、今窯に入っている木炭は、白炭として出すことができそう。


朝の森。

ここに「癒しの森」を作りたい。

写真を見ると、まるで「癒しの森」だけど、現実はけっこう光が入らなくて暗いジャングル。

サルが「キキキキキィ~!」とかいって、木から木へとジャンプでもしていそうな感じ。

動物にとっての森のイメージと、人間にとっての森のイメージは違うかもしれない。