2010年12月21日火曜日

越後炭焼きの会の大先輩たち

土曜日と昨日、今日と、越後炭焼きの会の大先輩方から教えを受けてきました。

オノで割れない太い丸太を薪にするのに、どうやって割っていいかわからず、「カケヤ」なるものを使うと聞いたことがあったので、藤田師匠に聞いてみた。

掛矢という、まあ、木製のハンマーと、クサビを1~2本使って、木をぶち破っていくらしい。

貸していただけるということだったので、借りに行った。そして、これから三条に向かうと言ったら、

「オレも行こうかな...」

という話になり、三条だと炭焼きの会の渋川さんがいるので、

「オメサンにちぃとぉ、用がアンダンガァ、行ってもいいろか?」

と、すぐに電話。

奥さんに

「ちいとぉ、遊び行ってくっろぉ」

と言い残して出て行く動きの早さは憧れる。




藤田さんは、今年、ずっと探していた炭ストーブを骨董品屋で見つけてきて、自宅の居間に設置。

火鉢で炭をおこしているだけだと、炭火の温かみしかないけど、こんな感じに、分厚い鉄に覆われて、煙突もあると、複写熱というんだか、じんわりと熱が伝わってくる。

ペレットストーブとか薪ストーブはよく見るけど、炭ストーブはあんまり見たことがない。藤田さんが炭を使っているとかっこよく見える。


渋川さんのところへ行って少し話しをしていると、オイル缶や空き缶などで作ったTLUDストーブの話を、炭焼きの会の中沢さんから聞いていて、食いついてきた。

「月曜日にまた三条に来るので、そのときに持ってきます」

と約束をした。

藤田さんは、薪割りも手伝ってくれて、掛矢とクサビの使い方も見せてくれた。

あまりの見事さに、写真を取るのを忘れたけど、とっておけばよかった。動画で。

オノ(藤田さんは、「マサカリ」と読んでいた。ヨキとも呼ばれるらしい。俺はオノと呼ぶ)が目にも見えない速さで、しかも狙い通りに当てて正確。

このままでは一瞬で藤田さんが全ての薪を割ってしまうんじゃないかと思い、練習も兼ねて交代した。


そして、昨日。

約束どおり、渋川さんのところへ、空き缶のTLUDストーブを持っていって実演。

寺泊から、炭焼きの会の佐藤さんまで飛んできた。


まさか、こんなに食いついてくるとは思わなかった...

と思うくらいの好奇心でいろいろ聞いて、見て、しかもやってみた。

下の写真は、構造をホワイトボードにメモをしているところ。


渋川さんのことだから、すぐにアッというくらい高性能のものを開発してしまうに違いない。

今年は、越後炭焼きの会は、竹パウダーを始める人が多かったけど、来年はこれやろうねぇかと言っていて、開発メンバーが増えて、知恵と技術を出し合えるのは頼もしいことだ。

「社会を変える」お金の使い方を読みました。

「社会を変える」お金の使い方――投票としての寄付 投資としての寄付「社会を変える」お金の使い方――投票としての寄付 投資としての寄付
駒崎弘樹

英治出版 2010-12-17
売り上げランキング : 422

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


昨日アマゾンから届いたNPOフローレンス代表理事の駒崎弘樹さんの「『社会を変える』お金の使い方--投票としての寄付 投資としての寄付」を今日読ませていただきました。

副題である「投票としての寄付 投資としての寄付」が、読む前はいまいちピンとこなかったのですが、読んで納得しました。

どういう意味かというのは、今の自分の解釈で説明するのを控えたいので本を手にとって読んで欲しいですが、しっかりとした活動をしていくことで、自分の口からも語れることができるようになりたいと思います。

寄付についての本を読むのは2冊目。最初に読んだのは、コチラ。

ファンドレイジングが社会を変える
ファンドレイジングが社会を変える鵜尾 雅隆

三一書房 2009-04-02
売り上げランキング : 89314


Amazonで詳しく見る
by G-Tools

両方ともとても為になる本でした。共通しているところは、寄付というのは、施しではなく社会を変える手段。

寄付を通して事業を行うことによって、目的を実現させていくのはもちろんのこと、寄付を集めるという行為によって、いろいろな人に問題の存在を知ってもらい、解決策を訴えること。

非営利団体の行う事業というのは、もしかしたら、手放せない薬のようなものかもしれない。

薬がなくなったら、また元通り問題が存在する現実が残るような。

それを、寄付を始めとするファンドレイジング(資金調達)を、「社会を変える手段」と認識して活動することによって、多くの人が知り、よく言われているように、1人の100歩より、100人の1歩みたいなことになって、はじめて問題が根本から解決し、非営利団体が事業を行う必要がなくなるのかも。と思った。

これもよく言われることだけど、非営利団体のミッションは、「自分たちの存在がいらなくなること」。そう考えると、ファンドレイジングは、事業を継続するためだけではなく、最重要な活動なんだろうなと思った。

読んでいるときに、ドラッカーの「非営利組織の経営」という本からの引用があったので、気になって図書館に借りにいった。

残念ながら貸し出し中だったけど、代わりに同じ系統の本を見つけた。「社会貢献で、メシを食う ~だから、僕らはプロフェッショナルをめざす~」という本。

3冊読んでみて感じたのは、時代は変わりかけていて、あんまり気づいていなかったこと。

僕が知っている時代というのは、NPOは仲良しサークルの延長のようなものだった時代。事業を行って収益を上げているところはわずかで、事業型NPOを目指す議論も僕のイメージ的なものかもしれないけど、

「寄付に頼るなんてダメだ。事業で収益をあげていかなければ」

と、事業がうまくいけば、寄付には頼らないような意見だったような気がする。この意見も、今考えると、なんだか寄付を施しをお願いするような行為だという前提があるよう。


でも、3冊を読んでみて学んだのは、寄付を含めた全てのファンドレイジング活動の組み合わせで、目標を実現していくこと。

もともと、非営利団体が行う事業は、誰も手を出さないような問題の解決を目指しているので、事業の対象者(商売で言うところのお客)は、お金をあまり持っていない人だったり、環境だったりと、事業に対して、直接的に対価をいただくのが難しい場合がほとんどなので、事業収入だけで継続していくのはもともとかなりハードルが高い。

そこは寄付でまかなわなければいけないし、寄付を集めるにしてもマーケティング活動をしなければならないので、「社会貢献という商品を売る」ようなもんだと、3冊のどれかに書いてあった。


チャコールブラックスの活動は、僕自身が昔のままのNPOのイメージを持っていたので、「寄付をもらうようなボランティア団体 VS 事業で収益を上げていく組織」みたいな、二者択一的な考えにとらわれていた。

「炭を焼いて売ることで、活動資金を作り、海や開発途上国で炭を使った問題解決の事業を行う」

と当初は考えていた。

でも、そもそも、炭焼きを含めた日本の林業事体が商売にならなく衰退していったことで、荒れてしまったことを何とかするための事業なので、最初からバンバン収益を上げて、海や開発途上国で活動する資金を作ることは難しい。

日本の山の問題が解決してから、海や開発途上国に...というのでは、一体いつになってしまうんだろう...


ということを考え、「ファンドレイジングが社会を変える」を読んでいたこともあって、方向転換していましたが、今日、この2冊を読んでその方針で正しかったと思いました。

この3冊の本とドラッカーの本とかで勉強しながら、自分の石頭をカチ割って成長していきたいと思います。

2010年12月16日木曜日

ぬか釜とTLUDストーブ

一昨日の夜に、中越防災安全推進機構の方々に連れて行ってもらって、栃尾の主に中越地震の被害の大きかった中山間地で活動している方々が集まる「かりやだ交流会」に参加させてもらいました。

こういう中山間地の人たちが集まるところは、始めてだったので、興味深い話がたくさん聞けました。


中でもとても興味深かったのが、昨日も書きましたが、山古志や栃尾、魚沼などに昔から伝わる「ぬか釜」というものでの炊飯です。

ぬか釜というけど、籾殻を熱源として炊くご飯で、炊飯後はバイオ炭ができている!

これが、開発途上国などで、エネルギー源の薪の伐採による森林破壊や、煙による病気、痩せ地であるために収穫量が少ないことや、高額な薪の購入費のための出費などが一因となっている貧困。追い討ちをかけるような気候変動。

これらをまとめて改善していけるツールのひとつがTLUDストーブで、煙を出さない、ココナッツの殻や籾殻、雑草や小枝、おが屑などがエネルギー源となり、最後にはバイオ炭までできてるので、エネルギー代も安く、収穫量もアップするので、貧困改善や温暖化防止にも役立つものとして普及が進んでいる。

これの原型がすでに日本の、山村文化の中にあったのが超おどろき。

山村の伝統技術が、世界を救う。

ぬか釜というのは、現物をまだ見たことがありませんが、こんな感じらしいです。
http://www.minamiuonuma-green.jp/nukagama.htm

出会えるのが楽しみ。

印刷したのは

日本バイオ炭普及会の小川会長のレポート。

http://www.cirac.jp/research/documents/bio.pdf

さすがにすごくよくまとめられている。

NPOさんじょうの事務所の竹炭による環境改善の効果

一昨日、使用済みカイロや、鉄と炭を使った鉄炭団子での海の植林のチラシの印刷をお願いしに、NPOさんじょうへ行きました。

こちらの団体には以前

「狭い部屋で電気機器にかこまれているせいか、壁の塗料からの有害物質かなんだかわからないけど、事務所にいるだけで具合が悪くなる」

ということで、竹炭を10kg入れていただいていました。


2ヶ月ぶりくらいに訪問したのですが、想像をかなり上回るような感想を聞くことができました。


「健康グッズの『お客様の声』のように、書いてもいい!」

といわれるほどでした。


上の写真がその悪環境だった事務所。

12畳くらいの部屋にたくさんの電子機器が並び、壁も1年ちょっと前にペンキを塗ったばかり。


どういう話かというと、ここで勤務している小林さんと、坂井さんの2人は、隣り合わせた机で仕事をしていたのだけど、どういうわけか、2人とも目の周りが痙攣する。


変だと思われると思って、お互い言い出せなかったようですが、坂井さんに至っては、目の痙攣が首にきて、肩や首が張っていたといいます。

それが、竹炭を入れてからしばらくすると、そういう症状がなくなっていることに気がついたといいます。

「痙攣のストレスから開放されたことが一番楽になった。頭が痛かったし、本当にウツになるかと思っていた」

と話してくれました。


また、ペンキの塗料系の匂いがなくなったこともあり、

部屋の温度も、去年は11月から暖房を入れていて、暖房の温度を上げていても、足元がとても冷たく、足元にも暖房を置いていたそうです。

また、夜暖房を切って、翌朝出勤すると、寒かったのが、今年は去年27度に設定していた暖房を、23度にしているのに、足元も暖かく、朝出勤しても、余熱が残っているように暖かいと言っていました。


これは全て竹炭のおかげだ!竹炭はスゴイ!

と、自慢しまくりたいところですが、他にもいろいろな現象が重なってのことだと思います。


炭は隅。


本当に炭のおかげかわからないような、さりげなさが炭のまた面白さでもあると思う。


下は、事務所に炭を入れにいったときの写真です。あらゆる隙間に炭を置きました。




バイオ炭メモ

MITのD-Labのウェブサイトにバイオ炭のいろんな情報が載っている。面白い!

http://d-lab.mit.edu/resources

2010年12月15日水曜日

ぬか釜=TLUDストーブ

昨日、山古志で「ぬか釜」という、籾殻を燃料にして炊くご飯の焚き方があることを知った。

高熱で一気に炊き上げるから超おいしいということと、炊いた後にはバイオ炭ができている!

これは開発途上国で貧困や森林破壊を防ぐために普及しつつあるTLUDストーブと同じではないか!

地球を救うための技術が、日本の古くからの伝統にあったとは驚き。

これは何としてでも現代に復活させたい。まずは、食べさせてくれるところから探そう。

2010年12月13日月曜日

低炭素杯への応募

こんにちは。

昨日は多くの時間を書類作成に使いました。

チャコールブラックスの活動を「低炭素杯」という、いろいろな団体が温暖化防止に関する地域活動を報告し、学び合い、連携の環を広めていくという場への応募をする予定です。

書類審査に通ると、2月の全国大会で環境大臣賞に向けたプレゼンをする機会があるようです。

今年はコツコツと炭を焼いただけで、まだ大きな取り組みになっていないので、こういうものに応募する気分としては風車に立ち向かうドン・キホーテのような滑稽感があります。

それでも応募するのは、炭が日本の山を守るだけでなく、温暖化を含め、貧困や森林破壊、食料危機などを改善していく方法のひとつである認識が全くといってない現状に少しでも道を切り開いていくために、できることは何でもしたいと思って書類を作成しました。

ちなみに、チャコールブラックスが今年、炭焼きによって削減したCO2量は下のように計算できます。

1700kg×{CO2(分子量44)/C(分子量12)}×85%≒5,298kg

どういう理屈でそうなるのかは、続きを読んでみてください。


【小学生の活動にチャコールブラックスは負けた...】

北米やヨーロッパ、オーストラリア、そして中国でも、バイオ炭を使った温暖化防止を含む様々な問題の解決は注目されていて、活動をする人や団体、動くお金も多い。

(バイオ炭とは、農業廃棄物や材木として使えない木を炭にしたものです。)

学校での取り組みも多く、昨日オレゴンのDoom Schoolという小学校のプレゼン資料を見ていたら、チャコールブラックスを上回る活動をしていることがわかり、衝撃を受けました。

海外の環境活動家の多くがバイオ炭に関しての発言をしているからだということもあるでしょう。

主要メディアでも、環境や農業に特化したニュースでも、バイオ炭の記事を目にしない日はありません。

一方、日本では、検索しても出てくるのは、多くが自分のブログばかり...。しかもアメリカの小学生に負けている...。


【バイオ炭はバスケに例えると4点分の働き(by スラムダンク)】

炭によるCO2削減は、省エネとかに比べると直感的に理解できるものではなく、わかりにくいものです。

ゴミを減らしたり、電気や車の使用を抑えたりすることでCO2削減ができるのは直感的に理解できます。

車や工場、焼却炉から出る煙は、明らかに環境に悪そうです。

炭によるCO2削減は、見えにくいところからです。

人為的なCO2排出量の最も多くを占めているのが農業です。

ガイア理論の提唱者で生物物理学者のジェイムズ・ラブロックさんによると、人為的なCO2排出が30ギガトンであるのに対し、地球の生物圏からは、毎年550ギガトンのCO2が放出されているといいます。

夏の間に植物が吸収した炭素の99%は、バクテリアやセンチュウ、昆虫などによって、1年くらいのうちに大気中に放出されてしまうからです。

バイオ炭を作ることは、このように見えないところで放出されている農業や林業の廃棄物によるCO2を、炭素のかたまりにして固定すること。

炭焼きは、木を燃やしているし、煙も出ているので、逆に環境に悪いイメージになりかねません。

実際には、燃やしているのではなく、「熱分解」という技術で、有機物の炭素以外を蒸発させているのです。

炭素をほとんど燃やしていないので、CO2はほとんど放出されず、煙は木酢液やバイオ燃料となり、さらに高熱を発するので、使うとCO2削減になる「カーボン・ネガティブ」なエネルギーとして注目されています。

これはたとえていうと、漫画の「スラムダンク」で、主人公の桜木が味方のリバウンドを取ることで、相手の得点チャンスを失わせ、味方が点を取れる「いわば、4点分の働きということだ」と安西先生に教えられるシーンに似ています。


【貧困の改善、森林破壊を防ぐことにもなる】

固体化された炭素は、土壌に入れることで、痩せ地では収穫量が平均して約2倍になるため、やせ地であることが貧困の一因になっている国では、貧困を改善する希望のひとつとなっています。

気候変動にも耐えられる農業ができる希望もあるので、すでにオーストラリアなどでは農業が温暖化で大ダメージを受けているので、余計一生懸命なのかもしれません。

世界では、いまだ、30億人の人が薪をエネルギー源としていて、そのために収入の半分近くをエネルギー代にするなど貧困に拍車をかけ、違法に伐採されている場合が多いので、森林破壊にもつながっています。

これをバイオ炭を使うことで、枯れ草や農業廃棄物などを熱エネルギーにし、副産物のバイオ炭まで作れるようになります。

荒野に植林をするときに、バイオ炭を入れることで水の使用を減らした上、安定して成長するので、「Black is the New Green(黒は新しい緑だ)」とも言われています。

もともと土壌が豊かな日本でも、化学肥料の量を減らすことができるし、農業だけでなく、建築など生活の中に使う文化もある。


【眠れる巨人、日本】

バイオ炭が日本で温暖化をはじめとするいろいろな問題を解決する手段として考えられていないのは、炭が昔からある当たり前の文化となっていて、それと近代的な問題と結びつけられなかったからかもしれません。

炭を使う文化がバーベキュー以外あまりなかった外国では、2003年頃に研究が発表されたのですが、この発見に「これで世界は良くなる」と興奮し、多くの人を巻き込んだ活動になり、そのエネルギーが国を超えた動きになっている。

非営利団体だけでなく、たとえば、モルディブ共和国は、英国の技術企業CarbonGoldとココナッツの殻などからバイオ炭を製造することで提携することを今年発表しました。

海面上昇により、国土が消滅する危険にさらされているモルディブは、バイオ炭の製造でCO2を削減し、農業用肥料としてバイオ炭を利用する計画です。

自然が豊かな日本では、農業廃棄物まで炭にしなくても、里山や竹林、家の庭などにももったいないものがたくさん転がっています。

まずは、これらを整備して、炭にしていくところから始められます。

世界一の炭の技術力を持ち、数百年数千年にもわたる炭の文化を持ってきた眠れる巨人である日本が目覚め、温暖化や貧困、森林破壊などの地球規模の問題解決に貢献できるようにと、「低炭素杯」の書類を送ります。

バイオ炭の海外事情や、温暖化や貧困などの関係は、チャコールブラックスのウェブサイトに情報がありますので、読んでみてください。

http://www.charcoalblacks.jp/

2010年12月12日日曜日

アメリカの小学校でのバイオ炭活動に驚く

空き缶によるTLUDストーブを作るときに参考にさせてもらった、オレゴンのDoom Schoolという小学校。

わずか25人の自然に対する意識が高い学校のようで、今年のアメリカ国内での全国会議でプレゼンをしたときの資料を見つけた。

読ませてもらったけど、小学生相手に完璧に負けている...。

そもそもTLUDストーブの構造事体をここの小学校に参考にさせてもらっているから最初から勝負にならないわけだけど、こっちはプロの炭焼き。これが日本とアメリカのバイオ炭事情の差なのか...。とショックは大きい。

ここの学校では、炭を焼くだけではなく、自分たちの排泄物などと混ぜて肥料にしてなんかの苗をつくって、売っているし、育てた植物の根の張り具合や、生長の仕方も測定するなど、まだ手を出せないでいることまでやっている...

おまけにバイオ炭のラップ調の歌まで。

その後に続いた高校生たちの活動のプレゼン資料などは、もっと本格的だ。


スライドを見ていて思ったのが、全部を自分たちでやらなくとも、学校などと協力関係を作ることができれば、授業や課外活動の一環として、いろいろな場でバイオ炭の研究などをやって、共有しあっていくなんてこともできるかもしれないと思いました。





こちらは、高校生たちのプレゼン。日本でも生徒たちがこうやってプレゼンするところまでバイオ炭の認知度を広めていきたいものだ。



2010年12月3日金曜日

気候変動による食料問題。

今日、プラン・ジャパンから送られたメールマガジンのテーマが、

「おなかいっぱい食べたい!~ニカラグアの食糧確保プロジェクト~」

でした。

http://www.plan-japan.org/topics/world/101202nica/index.html

気候変動や異常気象のため、食糧難に陥っていたニカラグアをプランが継続的に支援しているという内容でした。


それとは別に、今日読んだニュースで、気候変動の農業への影響により、2050年までに最悪で2倍。少なくても30%くらいは上がるという記事がありました。

「UN Climate Conference: Global Warming Could Double Food Prices 」

http://www.huffingtonpost.com/2010/12/02/un-climate-conference-glo_n_790899.html?ref=tw


日本でも今年の猛暑で米を含め、いろいろな野菜が不作で価格アップしましたが、そんな比ではないことが世界で起きているようです。

LEDなどの工場野菜が食料危機に対して注目されているようですが、個人的に人工的な光で育てた作物は、まだ公表されてないけど農薬や化学肥料より危険なんじゃないかと感じ、あまり食べたくないし、エネルギーに関しても、そのやり方で持続できるのかは疑問を感じています。

だからバイオ炭です!

みたいな調子のいいことはいいたくありませんが、実際に地球上で最も農業に向いていないアマゾンですら豊かな収穫をもたらしているし、今年の夏も全く肥料をやっていないのに1反から10俵もとれたことから、可能性はあります。

海外の痩せ地で取り組むところは、アフリカばかりを考えていましたが、プラン・ジャパンの記事を見て、南米もありかと思いました。

カイロ団子で藻場再生水産高が全国発表きょう(読売新聞)

今日は「海の植林」プロジェクトの協力依頼の案内を作ったり、メールマガジンを書いたり、団体名義の口座を開設しに行きました。

するとタイムリーなことに、ツイッターでフォローさせていただいているEcoBrandの東大史さんが、

「温暖化対策に、あなたが今すぐできること」

というタイトルの記事を書いていました。

その記事がカイロを使った鉄炭団子の記事でした。

温暖化対策に、あなたが今すぐできること
http://am6.jp/eSWIwf

記事の中では、読売新聞の記事が紹介されていて、下記の記事になるのですが、今日、カイロで作った鉄炭団子の藻場再生について、全国発表をするそうです。

これから始めようとしている我々には、高校生だけど先輩なので頼もしく感じます。

カイロ団子で藻場再生水産高が全国発表きょう

県立水産高(長門市)水産科学部の3人が、3日に東京海洋大(東京)で開かれる「全国水産・海洋系高校生徒研究発表会」に出場する。発表するのは、地域ぐるみで取り組んだ藻場再生の研究だ。

 3人は、海洋科学科3年の光木慎太郎さん(17)、海洋技術科3年の森本由香里さん(18)と伊藤祐希さん(18)。水産科学部が5年前から取り組んでいる藻場が減少する「磯焼け現象」を鉄分の補給で改善させる研究成果の普及に努めた。さらに、漁協などと連携して、この成果を小中学校の環境教育にも取り入れた。

 鉄分補給に使うのは、カイロの鉄と炭にご飯を混ぜ合わせた「鉄炭(てったん)団子」。3人は市や市内の企業、小中学校などに使用済みカイロの回収を要請して4小中学校で団子を製作し、漁業者やボランティアの支援で漁場に置いた。

 市役所での激励会で、3人は「地域と連携してきた研究を全国にしっかりと伝えたい」と決意を述べた。
(2010年12月3日 読売新聞)