2019年12月3日火曜日

外国人材に関わる人の悪落ち、闇落ち

外国人材で日本の多様化を通した活性化だと希望に燃えて、送り出し機関の仕事をはじめた当初、業界の先輩方に何人か会いに行ったのですが、最初からかなり胡散臭そうな、白けた目で見られました。

今までの人生で無謀なことに挑戦するなどいろいろ変なことはしてきましたが、ここまで胡散臭い目で見られるのは初めてでした。

業界に2年もいて少しわかってきました。

まず、私も日本人からうちの会社の方に連絡が来ると、まずは「これ、大丈夫なんだろうか?」と警戒することが習慣になってきました。違法ブローカー志願者とかもよく混じっているので。

次に闇落ちもよくあるパターンだとわかってきました。最初は、「この業界を適正化するぞ!」と意気込んで業界に入ったものの、挫折や裏切り、信じられるものがなくなって、「これは自分でやるしか」となり、しかしライセンスもない違法状態でやるにはボランティアか違法ブローカーになるしかなく、いつの間にか違法ブローカーになってしまう。

私も前勤めていた送り出し機関が悪質だったことで退職したときに、「信じられるものはなにもない!自分でやるしかない!」などと考え、違法ブローカーとしてやっていく闇落ちしかけたことがありました。

仕方なく違法ブローカーに手を染めるだけでなく、業界にいて金の流れがわかってきて、「これ、自分でやったら儲かるんじゃね?」と考えはじめて手を染める人もいます。

口では「実習生のために」とか「この業界を変える!」「搾取をやめさせる!」ということを言っているのですが、要するに自分が搾取したいだけの話です。

送り出し機関も搾取と言われますが、日本側からの収入がほとんどない現状の制度の中、実習生から手数料をいただかなければ運営できません。

その手数料がばからしいほど高額にとっているところが多いので搾取の印象がなくなりませんが、それを利用して送り出し機関という敵キャラ設定して、正義の味方のフリをして搾取をもくろむ連中は本当に許せません。

あとは法律も実習生のトラブルの背景も知らずに、自分がトラブルの原因のど真ん中にいることもわからないアホブローカーもうじゃうじゃいますが、今回はそういう連中のことは割愛します。

今回は闇落ちについてです。

私の周りにも闇落ちしたのが2人います。無知なアホブローカーはたくさんいますが、闇落ちしたのは2人です。

1人は、日本語学校を作るためにクラウドファンディングをやっていた人。きれいごとばかり書いていましたが、クラウドファンディングには失敗し、しかし日本語学校はできたようです。

実習生も送り出していると書いてあったので、当時闇落ちしかけた私はいろいろな可能性を模索していたため、ライセンスも持っていないのにどうやって送り出しているんだろうかと、話を聞きに行ったことがありました。

ライセンスを借りているだけの話だったのですが、「実習生からもらう手数料は、こっちで決めて、その上限以上は送り出し機関に取らせません!」と自慢そうにいっていましたが、その手数料が8000ドル。法外に高いので、「何コイツ普通の悪質送り出し機関なのに、よく『いいことやってます』的なドヤ顔できんな!」と思いました。

信じられるものが何もなかった当時の私はさらに信じられるものがなくなりました。

その彼が、共同経営者のベトナム人と喧嘩別れして、家も職場も追い出されたときになぜそんな喧嘩になったのか聞いたところ、「約束した金額以上のものを実習生からとっていた」と言っていましたが、嘘でしょうね。金の取り分で喧嘩しただけでしょう。

その時はうちにも来て、「共同で日本語学校をやりましょう!投資家がいるので、私が51%、オタクが49%で!」みたいな話をしてきましたが、仕事も住まいも失った状態なので目が完全にあちらの世界に行ってしまっていたので、「これはヤバそうだ」と私も社長も同意見でした。

それから1年が過ぎ、しばらく息をひそめていたようですが最近またハノイに戻ってきたようで、日本に送り込む人材の教育をする建物も借りて、「オレは失敗するはずがない!失敗する理由がない」などと言っていましたが、日本人がベトナムで違法なビジネスをすることや、どうせ観光ビザなんだろうし、高額な借金を負わせるビジネスモデルだろうから、1人も送り出さないうちに早く失敗して欲しいと思います。

もうひとりは、定年退職した、ある人材紹介をしている社団法人に出資させられた1000万円をだましとられて、その金は戻ってこないので、こんどは実習生や特定技能の人材から奪い返そうとしている人です。

最初はそうでもなかったですが、少しずつ闇落ちしていって、私のところに来て、正当な方法での協力ならいくらでもするのですが、情報だけとっていこうとして、ある時、「こういうやり方してくれるんだったら、オタクと付き合ってあげてもいいよ」的な上から目線の提案してきたのが、自分の息のかかったベトナム人を違法ブローカーにして、ライセンスを貸して商売させるというもの。

社長が瞬間的に「Khong!(No!)」と断っていましたね。今週もハノイに来ていたようですが、そんなアホな提案に乗るような送り出し機関にいったみたいです。

私の立場は、いくらでも闇に落ちれる立場にいるので、かなり気をつけたいと思います。

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