2019年12月4日水曜日

監理団体の裏切り

朝から本社の社長から、「今から来れますか?」と電話。

出張や病気上がりだったので、急いでやらなければならない仕事を片付けたい気分はありましたが、「例の件で怒りが収まらずに相談だな」と勘づいて、まずは社長のメンタルケアだと思って本社に行ってきました。

社長が怒っていたのは、うちの会社が長年取引のある企業を、去年から監理団体である某組合を通して技能実習生を送り出していたのを、その某組合がその企業をうちからひっぺがす工作をいろいろとしてきて、ついに別の悪質で有名なT●Sグループの送り出し機関に紹介してそこを通して実習生を入れることになったと連絡が来ていたからです。

その組合にとって、うちから他の送り出し機関に乗り換えてなぜ得があるかといえば、もちろんキックバック、夜のお供をしてくれる女性、面接のチケット代、ホテル代などいづれもうちは出さないからです。また、監理費や教育費もきっちりいただくからです。

今回もこれらのすべてを要求されましたが、社長がきっぱり断っていました。

これらの行為がなぜ問題かといえば、すべて実習生たちの負担になるため、実習生たちの借金が増えて、貧しい人たちから多額の費用を搾取することになりるため、法律でも禁止いされていますし、入国した後に借金苦でトラブルや犯罪を起こしてしまうケースが多くあります。

残念なのはそれを受け入れ企業の人が知らないことがよくあります。監理団体の理事長も知らずにスタッフたちが勝手にやっている場合もあります。

今回の場合も、航空券やホテル代を送り出し機関が出すことは禁じられているので、OTITなどの監査が入ると思うので、普通はできないのですが、組合から出張費用を出してもらって、領収書ももらって証拠は作り、送り出し機関から現金で出してもらってという感じでしょう。

また、この組合の通訳のいかにも悪そうなベトナム人女性の旦那がT●Sグループの送り出し機関で営業やっているので、そこに紹介すれば旦那のボーナスにもなり、自分たちにもキックバックが入ってウハウハなわけです。

なんてひどいやつらだと思いますが、社長が言うにはこれでもマシな方のようです。

私が今働いている送り出し機関に入社したときに、悪い日本人たちと付き合うのに辟易した社長が、いままで付き合いのあった監理団体や実習生やエンジニアを大切に扱わない企業はバッサリ切って、ひとつ残した監理団体がこれでした。

しかし、私が最初の出張のときに挨拶に行くと、いかにもうさんくさい悪いことしていそうな担当者がでてきて、イヤな匂いを感じましたが、当時はこれしか残っていなかったため、この裏切り工作をされた企業の紹介となったわけですが、やはり最初に感じた匂いは正しかったようです。

本当にろくでもない組合が多い。比率とすれば、ロクデナシ組合が9割、立派な組合1割という感じでしょうか。立派にやっている組合も多く、私が入社してから良い組合以外と付き合わないポリシーでやっているので、大変でしたが、ようやくいろいろと形になってきました。

ロクデナシというのは理事長自体が腐っている場合もあれば、こういう風にスタッフや通訳が裏で悪事を働いている場合もありますし、立ち上げたばかりで何も知らなく、悪質送り出し機関の言われるがままというのも含めてです。

こういう組合はもちろん信頼がないので、お客さんがいません。そのため営業するのは、海外の送り出し機関です。送り出し機関が、日本中に何百とブローカーを張り巡らして営業をして、毎月企業から3万なり4万なりの監理費をとっていながら、実際に定期訪問したり通訳したりするのは送り出し機関がやっている場合も多く、そのための送り出し機関の駐在員や出張の費用など、当然実習生たちの借金から賄われます。

今回裏切り工作をした組合のスタッフ共がキックバックを受け取っていることを、

「あの企業にバラした方がいいですか?」

と社長は聞いてきましたが、証拠もないですし、放っておいたら良いと答えました。

今回は裏切り工作をしたのは組合で組合の悪口ばかり書きましたが、企業でも似たようなのもいる。この企業も例のT●Sグループの送り出し機関が契約を取るために、実習生たちの金で高級レストランにカラオケ、夜の女性まであてがわれて、うちに来るよりも楽しいハノイ出張を満喫して、良い思いをしていたようなので、そういうお金は実習生に出させないで自分の金でやってくださいというスタンスのうちとの取引よりもよかったのでしょう。こういう情報は、送り出し機関の横のつながりなのか、情報は共有されています。

本当に悪は早く滅んで欲しいです。




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