2009年12月12日土曜日

苦手克服。雨。そして野グソ。

今日はたとえ雨が降ろうとも炭小屋に行くと決めていた。

朝起きるとやっぱり雨。しかもかなり激しい。

当然2つの選択肢が頭に浮かぶ。


このままアパートの部屋でのんびりとした土曜日を過ごすか、
それとも苦手な雨を克服して「動く」か。


おれは迷わず後者を選択し、朝の6時に作業服に着替え、家を飛び出した。


と、いいたいところだけど実際にはかなりぐうたらと悩み、
着ていくものもああでもこうでもないと考えているうちに二度寝してしまって、
さらにホットドッグも食べたので家を出たのは10時半。


車に乗りながら、なぜ自分は雨の日は炭が焼けないのか、山に入らないのかを考えた。


ラグビーの試合が雨だからといって中止になるわけではない。雨が降ったとしても予定通りキックオフの笛は鳴る。雨の日には雨のゲーム展開があるだけ。

森林組合の人たちも雨のなか山の手入れに入っているだろう。

島根の師匠の山本粉炭工業の社長も雨が降ったとしても関係ないだろう。しかも、炭を焼きはじめたときは、ブルーシートで自製のテントを作ってそこに泊り込んでいたという。

それなのにオレは...

などとかなりドラマチックな反省をしながらの運転だった。




今日の目的は2つ。

薪拾いをすること。

そして、炭焼き小屋に水があまり入らないように、小屋の周りに雨を流す穴を掘ること。

柏崎の街中は激しく雨が降っていたけど、窯のある西山はほとんど降っていなかった。


軽トラを止めて、窯のある山へ入る。

この間見つけた道を、今日は薪になるものを探しながら歩く。

しかし困ったことに、薪拾いなどしたことがないので、どんなものが薪になるのかわからない。

先日NHKでやっていた京都大原の古民家に住むイギリスの貴族の娘のベニシアさんは、日本人のだんなさんと一緒にリュックサックを担いで紅葉の山を登ってリュックサックにつめて帰ってきていた。

ここにもそんな感じのものはたくさんあるけど、腐っていたり、きのこやカビが生えていたりするのが多い。

そういうものは薪ストーブに良くないだろうか・・・

などと考えていると何がいいのかわからない。

結局1時間くらいウロウロして拾って手ごろな大きさに切ったのが上の写真くらいの量。

これじゃ、30分も燃やすこともできねぇ~!情けない!


雨が降っていたけど、すっかり葉が落ちて遠くまで見通せるようになった山の中を歩いてみる。

途中、かなりはっきりとした道があった。

これは一体何なのだろうか。

と、?マークを頭に抱きながら歩く。


「もしかしてケモノ道!?」

「まさか、オレがガサガサ歩くことで冬眠中の熊を起こしてしまうのでは!?」

「ヘビが敷き積もる枯れ葉の中から襲い掛かってきたらどうしよう!?」

「たくさんの木に巻きついているツルみたいなものが襲ってきたらどうなるのだろう?」

「神聖な山道を汚したということで呪われたらどうしよう?」

と、ふざけて書いているのではなく、本気で不安に思って数十分の間、この道を通ろうか通るまいかしゃがみながら考えた。


不安を振り払い歩き始め、先の見えないカーブを曲がるときが不安の高まりのピークだった。


カーブの先に見えたものは、最も怖いものだった。


「民家」

だった。


山の地主の中には、

「オラの山の木一本にでも手を出してくれるな!」

という人が少なくないと聞いたことがある。

しかも、今歩いているところは誰が持ち主なのかもわからない。

今はまだ遠出しないことにしようと決めて、小屋の方に戻った。



しかしおれは、この山の景色が気に入った。

今までテントの中で恐怖で震えながら寝ていたのは、木が深くて先が見えない恐怖があったから。

そして、どうも物足りなく感じていたのも、自分が動けるフィールドが小屋の中と周囲10メートルくらいしかないと思って、その先はとても危険なジャングルだと思っていたから。

今日は半日の間、大きな松の木の下で雨をよけながらここでゆっくりと時間を過ごした。

そして、小屋の周りの雨道を作ろうとしたときに思った。


「ウンコがしたい」

選択肢は2つ。

ここで1回したことがある野グソをするか。それとも車で10分くらいのコンビニまで走るか。

<続く>

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