2013年10月13日日曜日

クソ坊主と呼ばれる坊主は地域の皆さんに愛されている証だろうか。僧侶だとは誰も思わん。

80歳くらいの腰が90度以上折れたばあちゃんが、「あのクソ坊主が」と何度も言って文句を言っていた。

言っていることはよくわからなかったが、多分、

「あのクソ坊主のやろう、葬式でロクに念仏も唱えないくせに、食事のオリだけは持ってかえりやがった」

みたいな内容だったような気がする。

 

内容はともかく、80歳のばあちゃんが普通に、「クソ坊主」と読んでいて、聞いているこちらも、特別な違和感なく聞いてしまったのにすごく違和感を覚えた。

頭に「クソ」がつく職業はほかにあるだろうか?

嫌われる職業として考えられるのが、先生。しかし、「あのクソ教師が」とはあまり言わない。言ってしまったらなんか大変失礼な気がするし、80代のばあちゃんにしたら、教師がまだ尊敬できる時代の人だったと思うので、より言わないと思う。

では公務員はどうか。「あのクソ役人が」ともあまり言わない気がする。言ったら本当に真剣に憎んでいるような気がする。

ばあちゃんたちに一番関わりがありそうな農協の人はどうか。「あのクソ農協職員が」とも言っている姿はあまり想像ができない。

こう考えると、頭に「クソ」をつけても違和感がないのは坊主だけではないのか。しかも、坊主は職業の正式名称ではなく、正式名称は多分「僧侶」。

僧侶と書くと、えらい尊敬される職業のような気がする。テレビに出るたり、本を出したりしている人は、「僧侶」と書いてあったりする。

でも、普段、念仏唱えたり、説教したりするのは、「坊主」。

酒飲んだり、念仏一生懸命唱えなかったり、説教がくさかったり、外車乗っていたりすると、とたんに「クソ坊主」になる。と思う。

もしかしたら、テレビでえらそうに人生相談している「僧侶」も、地元に帰れば、「あのクソ坊主、テレビで偉そうなことぬかしてたけど、クソ坊主らねっか。クソ坊主のくせして」

といわれているかもしれない。

頭に「クソ」がついても、なんというか、こき下ろすような感じにはならずに、なんとなく親しみが感じられる職業は坊主くらいかもしれない。「クソ坊主」と呼ばれることは、地域の皆さんに愛されている証?

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