デザイナーをクビになったみのりが、たまたまお父さんの実家である大分のじいちゃんの家に行ったときに、じいちゃんが倒れる。
じいちゃんは亡くなったおばあちゃんのために、有機農業での茶づくりを始めていて、そのための借金もある。今年が始めての茶摘みなので、たまたま訪れていたみのりが代わりにやることになる。
肉体労働の大変なシーンとか、僕も炭焼き始めたばかりの頃は本当に這うようにして家に帰ってすぐに寝るというようなところは、「わかるわかる」と、根性なしのダメ人間が地味で地道な世界に入るときのギャップみたいのは共感。
こういうのは、僕もはじめたばかりのころは本当にイヤでイヤでしょうがなかったけど、最近は動くことで食べ物ができたり、お金やその他物々交換みたいので何かを得ることができる喜びのようなものを感じはじめているので、多くの人にハードワークの喜びを感じてもらいたい。
映画自体は、気軽に見れるようなのが好きなので、好きな映画。
ただ、映画のメッセージの背景とかを考えたりすると、有機農業=正義 的な表現があり、それは本当だろうか…。と感じた。
有機農業とかオーガニックって、言葉とか発音はなんとなく心地よくて、優しくて、いいもん食っているとか、 いいことしている気になるけど、それは本当なんだろうか。
有機農業という名前にも疑問を持っていて、有機とミネラルとか炭素とかの無機が組み合わさって陰陽合体していろんなものが動いているのに、なぜ有機にだけ光を当てているのだろうか?有機農業とかオーガニックファーミングとかの言葉を作った人は無機の大切さとか知らなかったバカなんじゃないかと、本当に思う。
あと、この映画がムーブメントとか起こしたり、人の人生に影響を与えるような映画かわからない。映画が現実での動きを作るのか、現実での流れが映画になっていっているのかもわからない。
でも時代は明らかに農村回帰になってきているのだと思う。そしてその中での農業のあり方が、大規模の集約的な企業による農業か、個人による農業かは気になるところだけど、映画の中ではおとなりさんの企業がやっている農薬とかを使う農業は否定されているように感じた。
否定されているのは農薬使うことなのか、大規模集約的農業か。
今は有機肥料を使う大規模農業とかもあるけど、個人的には個人の農家が作ったものとか自分で作ったものが好きなので、多くの企業が今もうからんけど今後儲かる可能性のある産業として農業に入ってきているけど、その未来は素晴らしいものなのか。
農薬も自分で畑をはじめてみて、本当に草取りとか虫とか病気を防ぐことが大変なのか分かって、農家の気持ちがほんのちょっと理解できたので、本当に体や環境には悪いんだろうけど、そればっかり悪者にするのはなあ。。。と思った。
政治家を批判しても、自分たちの民度以上の政治家は現れないみたいな言葉があるように、農作物もそのほかのものとかも自分たちのレベル以上のものは出てこないと思うので、文句言う前にお金の使い方から購入先とかを見直すことが先だと思う。
いろいろ書いたのは、映画に対しての意見ではなく、世の中の動きそのものについて感じていることの方が大きい。
映画自体の評価は、4点満点中3.5。
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