2年位前にやっていたTBSドラマ「流星の絆」。
両親を殺された3人の子供たちが、14年後の時効直前にも
「犯人を見つけ出して、殺してやる」
と、協力して調査していく物語。
2年前は、途中、途中と、最終回だけみたので、ブツ切れだったのと、ハヤシライスが気になって見てしまった。
殺された両親は「アリアケ」という洋食屋を営んでいて、そこの看板メニューがハヤシライス。そしてそのハヤシライスが調査の手がかりになったり、子供たちの思い出に記憶だったりと、重要なテーマのひとつとなっている。
「ハヤシライスって、そんなおいしいものだったろうか?」
と、スーパーでレトルトのハヤシライスを買ってきた。おいしくなかった。洋食屋さんが丁寧につくるハヤシライスは、どんな味がするんだろうか...と気になった。
時を同じくして、僕が10年ほど前にアルバイトをしていた燕三条地場産業センターの1Fにある「レストラン・メッセピア」へ、食事に行ってきた人の話を聞いた。
話をしながら、
「あそこのカレー、おいしかったよな...」
と思い出した。
第3セクターの建物のようなところに入っているレストランだけど、中身は「洋食屋」の要素が濃い。スパゲティとか肉料理とか何でもおいしい。
カレーの味も、市販のルーで作るのとは全然違う味。
その昔、材料置き場に、業務用のカレールーを見つけて、
「これで作ってるんですか?」
と聞いて、
「そう。これにいろいろと足しているけどね」
と教えてくれた。
そこで、業務用スーパーでたまたま同じルーを見つけたので購入して作ってみると、超マズイカレーができた。
あの昭和の主婦の味のようなSBのカレー粉だけで作ったような。複雑な味になれてきた平成の時代には、あまりにシンプルに感じて不味く感じた。
「いろいろと足している」
というのは、どんだけいろんなものを足しているのだろうか?こんなルーをあんなおいしいカレーにするなんて、さすがプロだ、と関心してから10年がたった。
ドラマを見れば、ハヤシライス。 夢を見れば、カレー。
あれから、毎日カレーを食うようになった。今日で3日目。ハヤシライスは、納得のいくカレーができてから。
今はインターネットが便利なので、
「洋食屋 カレー 作り方」
など調べてみると、出てくる出てくる。
そこでわかったことは、洋食屋のカレーが、自分でルーを使ったカレーと違うのは、カレーというよりも、ビーフシチューを作るような感覚で作っているかららしい。
一番簡単なレシピは、
「カレーのルーを通常の3分の2に。ビーフシチューのルーを残りの3分の1入れる」
とあった。
また、デミグラスソースを使うレシピもあったり、たくさんの赤ワインを使うレシピもある。
共通しているのは、やっぱりカレーというより、ビーフシチューを作るような感覚のようだった。ビーフシチューカレー風味という感じで。
今日は、一番簡単なカレールー3分の2、ビーフシチュー3分の1の作り方で作った。似た味にはなったけど、納得がいかない。もっとやさしくて深い味だ。
思うんだけど、「洋食屋」というカテゴリーって面白い。世界に「洋食」というカテゴリーはなくて、日本にだけある。しかも、外国の食べ物かといえば、ほとんどオリジナルの日本料理。
明治以降、西洋の味を想像したりしながら作ったんだろうか。ラーメンも中国には日本のようなラーメンはないようで、中国生まれのほぼ日本料理。
共通しているのは、本場の味がわからないからこそ、謙虚に料理に向き合っていった結果、できて普及していって、現在でも「洋食」というカテゴリーで人気があるんだろうなと思った。
ビーフシチューのルーを使った「洋食屋」風のカレーは、手を抜きすぎていて、謙虚さがなかったからあまりおいしくなかったのかもしれない。
簡単で、かつ丁寧で、かつおいしいカレーをつくりたい。
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