2018年8月3日金曜日

私は好きにした。お前たちも好きにしろ。

昨日、新潟県の商工会様で技能実習制度についてお話をしてきました。

プロジェクターのケーブルが短いので、プロジェクターの機械の正面から少し斜めのところに座って話をしていたので、1時間以上もの間、目に光がもろ入って今もなんか目が変。

話の内容としては、受け入れ企業様に「日本は金持ちだから来たい人がたくさんいる」とか思われないように、世界の中の日本の現状や、他国との労働者の奪い合い競争の激化など厳しいお話をしました。

それでやっぱダメか…と思われるように思われてしまったか心配です。私の話し方も反省点がたくさんあるし、「それでも、挑戦しましょう!今ならまだ大丈夫!」的なメッセージやその理由などをうまく伝えられていなかったような気がします。

帰ってきて緊張も解けたので、スーパーで買った惣菜とともにビールを飲みながら、アマゾンのプライムビデオで大好きなシンゴジラがあったので、それを見ました。

牧五郎博士が残したメッセージ
「私は好きにした。お前たちも好きにしろ」

というのがあり、映画の中でよくこの言葉が使われています。

アメリカの言うこと聞いて核攻撃を受け入れるか、主人公の矢口がやっている計画を信じるか悩む総理代理に官房長官代理が、「総理、そろそろ好きになさってはいかがでしょうか?」というシーン。

その他にもいろいろと、「好きにしろ」「好きにする」というメッセージが主人公たちが発していました。

映画館で見たときは全然気にも止めなかったのですが、今はなんだか心にしみる言葉になっていました。

ベトナムの技能実習生送り出し機関で働いていて、いち日本人社員として技能実習生の人生がよくなるよう、会社にとってもよくなるよう、日本やベトナムにとっても良くなるように一応努力しているつもりです。

しかし最近はその実現の遅さやベトナム人上司や社長を説得できなかったりバカな行動とかを辞めさせられないこととかもあり、自分の能力のなさに落ち込む毎日です。

ベトナムにいるとどういうわけか体調が悪いのはそういうストレスもあったのかもしれません。

それでも自分の立場は営業なので、良いお客さんを見つけることによって、技能実習生の人生をよくしていくことからコツコツと努力していきたいと考えていますが、それをやりつつ、上司や社長の行動を日本スタンダードに合わせるよう説得していくのは本当に骨の折れる作業です。

うちの会社だけでなく、この業界自体、日本を含めてイノベーションという言葉が全然見つかりません。NPOをやっていた頃は、周りは良い悪いとか実現するかはともかく、世の中をよくしていきったいとかいう思いや、テクノロジーや、思考方法などを学んで取り入れて、変化を起こしていきたいという人に多く出会いました。

しかしこの業界はほぼ見当たりません。

知人言っていましたが、21世紀になったばかりの頃、戦争の話とかも少なくなって、これから未来は平和になっていくんだと思い始めたときに、アメリカで911が起こって、思い描いていた平和な未来がなくなってしまうように感じたといっていました。

私もこの業界に入る前は、いろいろな問題はあるけど、それをよくしていきたいと行動する人たちに囲まれていたこともあって、世の中はそういう風に少しずつ前に進んでいるものだと思っていましたが、この業界に入って急に1980年代からタイムトラベルしてきたような日本人に会うし、発展が目覚ましいベトナムでもこの業界ではお金だけが発展していて、そのほかの文明的なものは何一つ進んでいないように思い、私も世の中の進歩から取り残されている気分です。

変化を起こそうとしている人とかはいるんだろうけど、まだ会えていない。多分そういう人と出会うためには、自分がそういう行動をする人であらねばならないと思います。

派手な行動をしている人がいないだけで、ひとりひとりがそれぞれの立場でコツコツ不条理と戦いながら行動しているのだと思います。私もそのように取り組もうと思ってやってきました。

しかしグローパニーズとかネット送り出し機関の概念を考えるようになって、実現させたいと思うようになり、会社の枠では実現は不可能かかなり進歩は遅く、その間に業界全体が悪くなっていくように思います。

そんなことを感じていましたので、シンゴジラの「お前も好きにしろ」というメッセージはけっこう心にしみました。

送り出し機関の職員としての仕事はもちろん続けていきますが、それを超えてでもやらければならないことを好きにしたいと思います。

そしてこのイノベーションという言葉が全く見当たらないこの業界に、イノベーションを起こそうと思います。業界の人から見たらバカだと思われたり批判されることもあるかと思いますが、常識を超えたところにイノベーションはあると思っています。




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