2013年7月18日木曜日

迫り来るスーパー格差社会で、子供の教育に必要なことは?

普段あまり考えることのない「教育」について少し考える時間があった。

教育格差とか貧困とかいろんな問題があって、親の収入が低いと子供も貧困になって貧困の連鎖が始まると書いてある。

そこで、やはりお金がある人は小学生から英語で授業が行われるようなところへ行くとかいう人もいるらしい。

格差の原因て、学力とか語学力なんだろうか?

たしかに語学が使えると、考える範囲が広がる。

誰かのブログで見たような気がするけど、語学が使えるようになるというのは、コミュニケーションではなく、なんとかだと。

考え方の幅が広がる。


語学が使えるのはいいことだけど、子供に無理やりやらせるかという話で、同時通訳レベルの語学力を持ち、世界的に活躍している著名人が「私はそうはしない。なぜなら大人になってからでも身につけることができるから。それよりも子供のナチュラルな才能を伸ばしたい」

というようなことを言っていた。

要するに何なのかというと、「考える力」ではないかと思い始めた。

今はマスコミに振り回されて、考える力をなくしている大衆というのが問題になっていて、しかし本やネットで自分で情報収集している人がどうかというと、自分に都合のいい情報しか集めないので、結局情報に振り回されている。

原発の問題でも、YouTubeとかで子供たちが「原発を僕たちのためにやめてください」というのも、子供が自発的にやっているように見えても、背景には大人が利用していたり、親の考える視点で言っているだけで、「自分で考えた」かといえば、そうではない。

「考える」ということは、多分、あらゆる立場の人たちのあらゆる視点からも考え、その結果、「自分はこう考える。だからこう行動する」というようなもんだと思う。

「歴史の真実を子供たちに伝えたい」という人は大勢いて、敗戦国の日本は意図的に歴史が捻じ曲げられて、歴史上の悪役という立場にいる、だからプライドを持って欲しい、と一生懸命やっている人がいるのはわかる。

しかし「歴史の真実」は調べれば調べるほどたくさんあり、いろんな人がいろんな「真実」を語っているので、それも原発と同じように、自分がどの真実を真実と思うと気持ちいいかくらいの感覚になっているように思う。

多分、これも親の歴史観が子供の歴史観になり、みたいな感じになる。

でもこれは子供自身が自分で考えた結果ではなく、親や周りの大人のコピーになっただけで、国の歴史に誇りをもてたかもしれないが、社会の荒波を生き抜き、新しい価値観を生み出し、歴史を作っていく人間になれるかどうかというと、なれる人もいるだろうけど、ほとんどの子供はそのまま育っていくんじゃないかと思う。

原発とか歴史観のような意見の個別の事象に対して語りたいわけではなく、それらも含めて「考える力」は大事になってくるのでは?

その「考える力」というのも、今本屋にはいろんな自己啓発書とか、「考える力をつけるナントカ」みたいのにあふれ、どれが正しい「考える力か」みたいなイデオロギー的なものも感じることがある。

今は都会で、それこそハーバード出るような「グローバル人材」を育てる学校に入る子供が増えてきている価値観もあれば、親が高学歴であるにも関わらず過疎地に移住して自然の中で育てたいという価値観もある。

両極端のように見えて、どのタイプの環境で育ったとしても、持っていなければならない力はやはり「考える力」かもしれない。

ということを考えたのも、図書観で借りてきたちきりんさんの「自分の頭で考えよう ~知識にだまされない思考の技術~」というのを読んで、自分はなんて考えてなかったのか、考えているつもりでも人の言っていたことのコピーをしていたのかということを認識した。

先日の内田樹さんの憲法についてのブログで、自民党の改憲案は、グローバル企業が生き残るために格差を強くするための憲法だという日記があった。

私の憲法論 内田樹の日記
http://blog.tatsuru.com/2013/07/12_1234.php

えらいこっちゃ、改憲許せんと思ったが、それも自分で考えたわけでなう内田樹さんのコピー。改憲賛成の人も、だいたいこんなもんで、「武力をもってとうとう普通の国になろう!」だったり、「アメリカのポチになるための憲法だ!」というのも、やはり自分で考えたわけではなく、誰かが言ったことコピーで、「どれを信じたら自分が気持ちいいか」的なレベル。

かといって、すべての大衆が憲法全文読んで、改憲を検証なんて時間もなければ、そもそも考える力を持っているわけではないので、ムリな話。

なので、それでも、もしかしたら、親が貧困で子供に教育を受けさせることができなかったとしても、子供に持って欲しい能力は、「考える力」と「語学力」だと思う。

貧困なのでそれらを学ばせることに金がかかっては元も子もないので、タダで勉強できる方法は...?

しかも「考える力」ということにも、「これが正しい!」というやりかたが数百通りあるので、これも考えないで選んでしまって、イデオロギーに固まった考え方になるのも困る。いろいろな考え方だね。

自分のアタマで考えよう
自分のアタマで考えようちきりん 良知高行

ダイヤモンド社 2011-10-28
売り上げランキング : 1573


Amazonで詳しく見る
by G-Tools

0 件のコメント:

コメントを投稿