2010年11月7日日曜日

空き缶を使ったウッドガスコンロ式炭焼き窯(TLUDストーブ)作成手順

空き缶をつかったウッドガスコンロ式炭焼き窯(TLUDストーブ)のマニュアルを作ろうと、今日も缶詰を食べたり、冷凍したりしました。

最近、どれだけの量のパイナップルの缶詰を食べただろうか。どれだけの量のトマトの水煮が冷凍庫で凍っているだろうか。

海外の途上国で、しかも砂漠化が進行しているようなところでは、これは葉っぱとか、ココナッツや米の殻や、細かい木の枝などで調理などの生活に必要なエネルギーになり、さらに収穫を増やすためのバイオ炭まで作れるという優れものです。

が、日本ではこれは生活に必要なものではありません。

アウトドアのバーベキューをしたいときは、便利なアウトドアグッズもたくさん販売されています。


それでもマニュアルを作って、このコンロを広めたいのは、現代人が失った火遊びを楽しんで欲しいのと、これで副産物として出てくる炭焼きも楽しんで欲しいからです。

炭は、海を蘇らせ、痩せ地を豊かにし、砂漠の植林の助けにもなり、日本の山でも問題になっているナラ枯れで枯れてしまった木を蘇らせることもできます。

そうすることによって、ナラ枯れが原因のひとつではないかといわれる最近の熊の以上出没を防ぎ、人間にもいいし、熊の命を守ることもできるかもしれません。

また、温暖化により、いよいよ世界中の農作物の収量が減っていき、もっと深刻な食糧危機も予測されていますが、炭を使った農業(炭素農法)には、気候変動にも対応できることも期待されています。

また、炭は植物が本来放出するはずだったCO2を数千年間も固体として固定することになるので、温暖化の原因がCO2である場合(これには大きく科学者の意見が分かれている)、温暖化を防ぐ役割も果たす。

そういうことを、わずかな数の炭焼き職人たちが行ったとしても、炭の量には限界があるし、炭焼きを仕事にする人も、生活がかかっていますので、全部山や海や砂漠に撒いたりするわけにはいきません。

「大きなプラントを作るか、それともわずかな量を生産する人がたくさんいればいいか?」

の問いへの答えは

「その両方」

だと思っています。


マニュアルを見たり、実際に体験した人が、自宅の庭で、煙も出ないので、一杯のコーヒーやインスタントラーメンを炎を眺めながらつくり、その結果できた炭を、自分の庭や畑に使ったり、磯やけ対策、砂漠の植林、ナラ枯れ対策などに使うために集めてもらえたらなと思っています。

ついでに剪定材の処理なども炭になるのでゴミが減り、自分の家の周りもきれいになります。

それでは、最小バージョンのウッドガスコンロ式炭焼き窯作りの手順です。


【材料】

・パイナップルの缶(アウター缶として。普通のトマト缶やコーン缶より少し大きい)
・トマト缶(インナー缶)
・サバの味噌煮もしくは水煮缶(煙突及びナベ置きとして)





【必要な道具】

・ハンマー
・大きめの釘
・ペンチ
・金切りはさみ
・穴あけつきカンオープナー


【手順1】

インナー缶(トマト缶)の底にクギで穴をあける。できるだけたくさんあける。


クギの大きさによって穴の数も変わってくる。

上はかなり太いクギであけた場合。下は、細めのクギなので、穴の数が多めになる。


インナー缶(トマト缶)の輪郭を紙に写す。



切り取り、半分の半分の半分に折る。


これを開くと、円が8等分されているので、ペンでわかりやすいように印を書いておく。


それをインナー缶(トマト缶)にの底に乗せ、外周8箇所にペンで印をつける。


カンオープナーの穴あけ機能のところで、印をつけた場所8箇所に穴を開ける。


インナー缶(トマト缶)の上部は、5mくらいの隙間でできるだけ多く穴をあける。


底部分の穴あけしてひらひらになった部分を、ペンチで押さえて平らにする。


上の方は、空気がまっすぐ上がるように、ひらひらを上向きにし、


丸める


アウター缶(パイナップル缶)の底の真ん中に穴を開ける。

上にサバ缶を乗せてみて、サバ缶よりもちょっと小さめになるように、まわりの8箇所穴を開ける。

真ん中の穴と各穴を金切りはさみで切る。


と、こうなる。


ペンチで上向きにする。


そして、金切りはさみで、上げた部分を切り取る。


と、こうなる。





インナー缶の上に、アウター缶をかぶせる。

インナー缶は、上向き。アウター缶は、下向きに。


すると、このように綺麗にすっぽりと収まる。



【煙突兼五徳】

サバ缶も、円を8等分した紙で外周に印をつけていく。


カンオープナーで底を切り取る。


カンオープナーの穴あけ部分で、上下各8箇所の穴を開け、ペンチで上部のひらひらは上向きにする。下はそのまま。


それを、アウター缶に乗せて完成。

できれば、安定性を増すために、アウター缶の穴と、サバ缶を針金で結びつける。

1 件のコメント:

  1. すばらしい
    詳細なハウツー ありがとうございます。

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