2010年10月19日火曜日

TLUDストーブ日本の第1号の実験は成功

前から気になっていて、

「素人でも簡単にバイオ炭が作れる上、料理やバーベキューも楽しめるのはこれだ!」

ということと、小川農園の小川さんに、毎年大量に出る農業廃棄物のアスパラの茎や、廃材などを炭にてきた上、料理ができるような窯を作ってくれとリクエストを受けていたことから、世界中で活躍中のTLUDストーブというのを作りました。

TLUDストーブとは、北米やオーストラリアの非営利活動団体などが、資源のない発展途上国で、乾いた草や、少量の木材を料理などに使う効率のいいエネルギーにし、さらに使用後は材料が炭になっているので、市場で売ってきたり、畑にまいて収穫量のアップができるものです。そして、最後に炭素の塊である炭ができていることから、二酸化炭素をほとんど出さないことも特徴です。




昨日、92ちゃんが近くのガソリンスタンドでもらってきてくれて、ドリルで穴を開けてくれたオイル缶を使います。

煙突はなんと、クラムチャウダーの缶詰の空き缶です。究極のリサイクルです。


材料も、栗園から引き取った剪定材の細かい枝や葉です。

こういった細かい木材は、ペレットにもならず(できるけど商品にならない)、炭にもならず(できるけど効率が悪い)に使い道がないようなものですが、立派な資源です。
TLUDストーブは、こういう細かい材料が少量でも、「熱分解」という炭焼きの燃焼技術を使うことによって、料理をするのに十分な強力な火力を得ることができます。


この実験をするために、近くにある100円ショップで買い物をしました。
買ったものは、着火剤代わりのキャノーラ油と、マッチ。

レジで会計をするときに

「あっ!」

と思った。

放火セットだ。

「放火魔と間違えられて、通報されないだろうか…」

このように、僕は自分の見てくれが、100%怪しくないおじさんだと自身を持つことができない。


実験はあっさり成功した。

通報のリスクをかけてまでも購入したキャノーラ油が簡単に火をつけてくれた。

そして、クラムチャウダーの煙突がついているフタをつけると、勢いよく炎がついた煙を吸い込んでくれる。


クラムチャウダーの缶詰のラベルは燃え尽きた。

オイル缶の中で「熱分解」が行われていて、木材が炭素とその他のガスに分かれている。

炭素はオイル缶に炭として残り、その他のガスが煙突から出てくるが、ガスに炎がつくので、煙もほとんど出ない。

成功だ。


と思ったら、材料を入れすぎて、フタがよくしまっていなかったので、フタの隙間から煙が出てくる。

しかも、

「触ったら発ガンします」

みたいなことが書いてある車のエンジンオイルの空き缶だから、くさいガスがでてくる。発ガンガスだ!

俺は、こういうのが大の苦手で、プラスチックとかが溶けた匂いを少しかいだだけで、気分が悪くなってしまう。

たぶん気分的なものが大きいようで、黒魔術をかけられた人が、数週間のうちに食事ものどを通らなくなり、死んでしまうように。

砂糖を薬だといって出された人がすっかりと病気が完治してしまうように。

僕は変なにおいをかいだだけで病気になったり死んでしまうもんだと思っている。

まぶたが重くなり、舌には変な味がする。

おまけにオイル缶のふちから、ドロドロネバネバの液体がでてくるのを見た。毒入りオイルが凝縮したネバネバだろう。


炎が勢いを増してきた。

これは、すでに中華料理屋さんでチャーハンが作れるほどの火力になっている。炎付きなので、炭火よりも強力かもしれない。


オイル缶の塗装も全部はげた。

写真では見えにくいかもしれませんが、煙突からはガスバーナーのような炎が出ている。


使用後は、炭ができている。自分の畑に撒いたりする分にはこれで十分。


このTLUDストーブの日本の第1号は、小川農園の小川さんのところへ持っていく。

毒オイルは燃やしたので、もう出てくることはないだろう。


かなりの熱効率がいいようなので、これを使ったバーベキューや暖房、炭焼きを普及させていきたい。

1 件のコメント:

  1. これは、良いな~。出来た炭を融雪用に砕いて、
    撒けば、融雪炭買わないで済む。
    粉砕方法の問題は有るけど。

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