炭をつかって土地をよくする方法は、畑にまいて微生物を活性化したり、床下に設置する敷炭などのほかに、地面に穴をあけて、大量の炭を埋める埋炭という方法もあります。
土地には悪い土地、良い土地があり、悪い土地では、商売もうまくいかず、人が住んでも病気になったり、人間関係がうまくいかなかったり、畑にしてもあまり育たなかったり、雑草すら生えてこなかったりします。
こういうことを調査したのが、戦時中の陸軍の要請で、製鉄所の所長をやっていた楢崎皐月という人です。
いくつもの製鉄所を抱え、同じような設備、同じようなレベルの人材を使っているにも関わらず、ある製鉄所は何の問題もなく、人間関係も円満で仕事が行われているのに対し、ある製鉄所では事故が起きたり、出来上がる製品の品質も悪いというのはどういうことかと考え始めたようです。
戦後は、日本に帰国し、星新一の父である星一から依頼を受け、今後、日本は食糧難になるから、収穫量の高い未来の農業を研究するようにということで、日本中の土地の微細な電流を測定するような調査をしていました。
その結果、土地のいい悪いというのは、地面を流れる微細な電流の向きや強さなどが関係していることがわかり、炭素の塊で電子を集め、電流を通す炭を大量に地面に入れることで、その向きや強度を一定化する方法を開発しました。
この方の物語は、科学だけでなく、日本の縄文以前にあったといわれるカタカムナ文明などへの研究もあり、不思議な感じの人のイメージがあり、いろいろな尾ヒレ葉ヒレがついて、オカルトチックに語られることが多いです。僕は楢崎さんの研究は感覚的に納得できるものですが、どれが尾ヒレ葉ヒレなのかは自分で判断しなければなりません。
埋炭は納得できる技術のひとつで、これをいろいろなところで行い、いろいろな土地を良くしていきたいということも、炭焼きを始めたきっかけのひとつです。
まずは、地磁気の測定。僕が使っているのは、簡易バージョンのもので、これでもウン万円したのですが、やっぱりデジタルの正確なものが欲しい。それはウン十万円。
新潟の平均的な地磁気は370ミリガウス前後。
これよりも極端に低かったり、高かったりすると良い土地とはいえず、敷地内でもバラつきがあってもよくないそうです。
炭を入れることで、それを一定化することができます。
穴堀りの前の記念撮影。後ろにい背の高い神田さんは、ノモトホームズという会社に勤めていて、新潟の杉を活用した家を作るそうです。
話をしていくと、なんと卒業した高校が僕と同じ燕高校だということがわかり、同じ高校の先輩がこういう気持ちのこもった仕事をしていることがわかってうれしくなりました。
幅1メートル、深さ1メートルくらいの穴を掘ります。
近所の家から水道を使わせてもらい、炭を締めていきます。炭は大量の水分を吸うので、かなりたくさん水を入れても、すぐ下は乾いていました。じっくりとやりました。
小さな穴だから、200キロの炭が入るだろうか、と思っていたのですが、水締めしていったら入りました。
この上に土をかぶせて完成。
半径15メートルほどは、影響を与えるようなので、ここに建つ家と、そこに住む人、植えられる植物、近所の人たちやその関係がよくなることを願っています。
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