2010年8月12日木曜日

環境問題の提言者たちが、バイオ炭について語る

アル・ゴア

枯渇した土壌に炭素を戻すことで豊かな土壌にをつくり、さらに1000年以上もの間、大量のCO2を固定する方法で最もエキサイティングで新しい戦略のひとつがバイオ炭を使うことだ。

この戦略を実行する最も大きな障害は、炭素に価格がついていないことで、経済を炭素を固定するために方向にシフトさせることができないことだ。

現在、バイオ炭の公的なネットワークや流通チャンネル、商用規模での生産設備はないが、炭素の安定した価格があれば、すぐに仕組みを作ることができる。

なぜならバイオ炭は、低いコストで炭素を固定するのに高い効果があるからだ。

第45代アメリカ合衆国副大統領
2007年ノーベル平和賞受賞者


ジェイムズ・ハンセン


焼畑農業を炭農業に変えよう。農業や林業の廃棄物をバイオ炭の生産に使うことで、半世紀のうちに8ppm以上のCO2を削減することができる。

炭素を土壌に埋設することにはものすごい可能性がある。

農作物や林業の廃棄物や、動物の排泄物などを熱分解して作ったバイオ炭は、炭素を数世紀もの間固定し、土壌を豊かにするのに使うことができる。

バイオ炭は、土壌の栄養分や肥料を保持するのを助け、N2Oなどの温室効果ガスを削減する。

ジェイムズ・ハンセン NASAゴダード宇宙研究所長


ビル・マッキベン


たくさんの有機物を継続的にバイオ炭に変えることができれば、ここ200年間の歴史を時間をかけて逆転していくことができるだろう。

我々が今までに放出して増えた大気中の炭素を、植物が吸収し、それをバイオ炭にしたものを大地に返すことで削減できるのです。

我々は映画を巻き戻すことができるのです。石炭を鉱山へ、原油を油田へもどすことができるのです。

ずっとしてこなかったことですが、地球を「来たときよりも美しい」状態にすることができるのです。

ビル・マッキベン(Bill McKibben)
「ディープエコノミー~生命を育む経済へ~」などの著者。環境活動家。
350.orgの設立者。

350.orgとは、気候変動に立ち向かう地球規模のキャンペーンで、350という数字は、地球が従来の環境を維持するうえで上限となる大気中の二酸化炭素濃度。


ティム・フラネリー

バイオ炭は、人類の未来の環境にとって、もっとも重要で、唯一の改善策だということを断言することができる。

バイオ炭の技術は世界規模で、幅広く応用することができる。

穀物生産や、その他の農業、畜産、林業、そして、人間の排泄物ですらバイオ炭にすることができる。

そして、その効果は早く、劇的である。

ティム・フラネリー
科学者、冒険家。「The Weather Maker」の著者。


ジェイムズ・ラブロック

我々を救う唯一の方法は、炭を大量に土に埋めることだ。

農業から出る廃棄物には、植物が夏に吸収した炭素が含まれ、放っておくと二酸化炭素として放出されてしまう。

これを土中で分解しない炭に変えて、土に埋めることで、地球のシステムの中からまとまった量の炭素を固定することができる。

ジェイムズ・ラブロック
生物物理学者、発明家。「ガイア理論」の提唱者。

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