今日は元上司と一緒に、軽い脳梗塞で入院した元先輩社員のお見舞いにいってきた。
思っていたよりもずっと元気そうだった。
ある朝、急にろれつが回らなくなっている自分に気づいて、病院に行ったという。
もともと、機転の効く人だったからだと思うけど、自分だったら、
「今日はちょっと疲れているかも」
といって、病院に行くのが遅れていたかもしれないなあと思った。
彼は39歳でまだまだ若い。食事がかなり不規則だったのも原因かもといっていたので、気をつけたいともう。
「アジアの虎」
と彼はオレのことを呼んでいて、昔ふざけてそう名乗ったことがあって、自分でも忘れていた。
アジアの虎は、現在時々ラーメンや牛丼を食うものの、筋金入りの草食に変身した。
お見舞いにもっていったのは、家内製手工業でつくった炭を不織布に入れたもの。
薄く作ってあるので、これを普段使っている枕と一緒に枕カバーに入れれば、炭枕になる。
炭の役割のひとつに還元作用がある。
炭素は電子を集めて、周りの生命や物質に電子を供給する働きがあるそう。
電子を失っていくのが、酸化といって、物が腐るとか、歳をとるなどの老化。
その反対で、電子を得るのが還元といって、老化を防いだり、極端な話が若返り。
炭を生け花と一緒にいれておくと、花が長持ちするとか、炭シートに野菜を入れておくと野菜が長持ちするとかもある。
昔、中国で約2万5千年前の古墳が見つかり、そこから出てきたミイラが、死後4日くらいの死体の状態とほぼ同じだったことは、古墳の周りに埋められていた5トンの炭の作用だと言われている。
今、抗酸化住宅というのがあるらしい。酸化しないので、野菜がすごく長持ちするとか、人間も若々しくいられるよう。
同時に、おたまじゃくしがカエルにならないらしい。
以前、酸化や還元について教えてくれた人がいた。
今は、「病気の原因は、活性酸素。活性酸素が老化させる」
ようなことが頻繁に言われていることに対して、
「活性酸素の働きがなければ、生命は生きていけない。生命活動とは、酸化をすることだ」
というようなことを言っていた。
彼が言ったのか、そのときに自分が思ったことかはわからないけど、
「生長(成長)することは、酸化をすること」
という言葉が頭に残っている。
悪玉菌とか善玉菌とか、自分の常識に都合の良い要素を通した視点からのみの「正義」と「悪」の考え方は非常に危険な感じがする。
オタマジャクシがカエルにならないのなら、おばさんのしわが増えない良いことの反面、子供の成長に何らかの形で影響を与えるかもしれない。
生命は酸化していくもの。
物を見るときは、人間の都合ではなく、
「自然とは何か?」「それは自然だろうか?」
という視点から考えたほうがいいと思う。
「自然」というのは、自分の常識や、何もわかっていない「科学」とかではなく、自然の中にいて、自然を観察し、自然に触れて、そんな自分を通して、いろいろな情報を見ていけるようにしたい。
本を読むと、炭の還元作用が強調されているけど、実際には、強制的な還元作用とかではなく、畑にまけば、植物の生長(酸化)の助けにもなることから、バランスが取れているように感じるので、そのものの本来性をサポートしてくれているだけなのだと思う。
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