2010年8月25日水曜日

魔法のガスコンロ

外国でのバイオ炭作りを調べていると、ドラム缶とかオイル缶、または缶詰の缶みたいなもので作った超簡易窯で焼いているのを見かける。

TLUDと呼ばれる構造で、いろいろなタイプの窯があるが、共通しているのは、火を上からつけていくこと。

TLUDとは、Top Lit Up Draftの略で、要するに上から火をつけて、風が下から上に流れていく構造。

面白いのは、これは炭焼きの窯というわけではなく、調理用の窯なのです。

ガスや電気のない途上国では、エネルギーがないので、森から木を切ってきて、煮炊きにつかっているので、深刻な森林破壊につながっている。

この窯は、木ももちろん燃やせるのだけど、ココナッツの殻や、米殻みたいな穀物の殻や、乾いた草も燃料にできる。

そういった燃料を中の缶に詰めて、上から火をつける。

そうすると、下の空気穴から空気が入り、上向きに上昇するので、炎が上向きに上がる。

このときに、普通は煙も一緒にあがってくるのだけど、炭焼きの煙は木材の中のガス分なので、火を近づけると、煙が炎になる。

この方法だと、煙の通り道に、最初から炎があるので、煙がほとんど出ない。

ガスに火がついているので、ガスコンロのような感じで、調理に使う。

調理につかったあと、ガス分が抜けて、熱分解された木材のほうは、炭素のかたまり、いわゆる炭になっている。

炭素のかたまりがそのまま残っているということは、調理するエネルギーを得る過程で、二酸化炭素をほとんど出していない。クリーンエネルギーだ。

また、後に炭が残るので、これを痩せた土地へ入れることで、土壌が豊かになり、収穫量アップが期待できるし、かたまりになった炭素は、数千年分解されないので、永続的に土壌の役に立つ上、炭素を固定するので植物が分解される過程で出るはずのCO2を排出せず、さらに温室効果ガスを吸着する。

考えた人天才!

http://servalsgroup.blogspot.com/2009/05/tlud-gasifier-stoves-wood-stove-with.html



この下のリンクは、炭を使うバーベキューではなく、炭を作る過程で出る熱を利用したバーベキュー。

http://terrapreta.bioenergylists.org/taxonomy/term/687

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