月曜日に実験窯を作っていると報告した粉炭の製造。昨日、一昨日とマルユーさんに泊り込みで実験をしてきました。
粉炭の材料になるのは、下の写真のような樹皮。
これらは処分に困っているようで、会社の敷地内にもたくさんの山があり、処分しきれないものは燃やしたり、敷地内にある山に捨てているようです。
バークの拡大写真がこれ。
こんなものが炭になるのかと、玄人は考えますがなるのです。しかも高品質な粉炭に。
まず、窯の中に種火をつけるための薪を投入します。
十分に火力がついてきて、薪が熾(おき)という炭火のように、バンバンと煙の出る状態ではなく、色は赤や白になって、静かに燃える状態にします。
その上からさらに大量の薪を投入します。
種火の薪は灰になりますが、このあたりから炭になります。
そして、その上からバークをかぶせます。
バークをかぶせることによって、バンバンと出ていた煙がでなくなり、煙突が煙を吸い込んでくれます。
完成形がこの状態。
バークが蓋の代わりとなりつつ、ある程度の空気は吸い込んでくれるので、煙突から煙が出続けます。
手作業でのバークの投入はあまりにも大変だったので、マルユーさんの社長がパワーショベルでひとかき投入してくれました。
山本粉炭工業の開発した開放式平炉は、こんな風に機械力を使えるので大量に材料を投入できるところです。
バークで蓋をするときに、少しずついれていくとバークが燃えてくるので急いでいれなければならないのですが、92ちゃんが仕事の合間に駆けつけてくれなければえらい大変な作業になっていました。
2人がかりでもこの作業はけっこうくたばりました。
パワーショベルで入れた材料を先がフォークのようになっているスコップでならしていきます。
そしてこんな状態になります。
下の方から炭になっていってどんどん沈んでいくので、バークを継ぎ足してやるのです。
最初はただ木が燃えているような煙が、水蒸気を多く含んだ煙にかわり、においや色が変化していき、完全に炭焼きモードの煙になりました。
この時点では、実験の成功を確信していました。
しかし天気は雨。雨はわかっていましたが、実験を強行したこと。
そして、写真を見ながら振り返ることで気づいたのですが、ショベルで入れたあたり以降の材料となるバークは色が黒っぽくなっていて、水分を多く含んでいる。実際には雪まで多く混じっていた。
最初に入れたバークは6時間くらいでかなり沈み、夕方投入したバークは一晩中沈まなかった。
その間、ずっと煙は出続けていた。
朝4時過ぎ。明るくなったので煙を見にいくと青っぽい。においも炭化が終了して灰になりつつあるにおいに近い感じがした。
しかし、材料はまだたくさんあるのでそんなはずはないと思い、ただ空が薄暗いから青っぽくみえるのだと思おうとした。
空が完全に明るくなるのを軽トラの中で待った。
完全に明るくなっても煙は青みを帯びている。
この時点で実験は失敗だと落胆したが、煙の変化をもっとみるため8時くらいまで軽トラの中から見ていた。
8時には煙がほぼ透明になった。絞れるものは全部絞って、それでも足らなく、体まで削りとられている煙だ。これが続けば炭になった部分は灰になっていく。
たぶん、湿気を多く含んだバークが、その後の雨でさらに水分を含み、下の炭になっている部分が加熱して水分を蒸発させるスピードよりも、炭になっている部分が燃え尽き方が早かったからだろうと思う。
ただ、窯の構造事態は問題なかったと思う。
乾いた材料を使うような段取りをすればなんとかなると思ったので、本格的な窯を作ることも含めて検討していけると思う。
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